夢月七海「Under the Storm」
・夢月七海「Under the Storm」
→https://kakuyomu.jp/works/16818093079444450693
ことよ商店街のクリーニング店を営んでいるのは、ヒーニニア星人の三人親子。その子の娘・キュルリャは雨が苦手だったが、地球育ちの弟・サウぺスは平気で、雨の中、友達のもとへ遊びに行く。しばらくして、家に電話がかかってきて……。
はい。六月の分も、私の参加作品について解説していきます。四月号の『真新しい靴がステップ』ら連なる、ことよ商店街シリーズの第三弾です。
『真新しい靴がステップ』「いつまでも輝く母へ」は、現代ファンタジーでしたが、今回は、SFです。理由は、異星人が出てくる話だからです。……なんじゃそりゃ、と言われそうですが、文系人間の私には、これが精いっぱいなのでご容赦ください。
主人公の母星・ヒーニニア星は、雨の降らない星です。そんなんで、生命が誕生し、文明が発達するのか、と思われそうですが、地下に永久凍土があり、それを溶かした水とか、リサイクルした水とかで暮らしている、という裏設定があります。あと、ヒーニニア星人は、爬虫類から進化した異星人です。
こういうのを、本編出かけたらいいんですけどねぇ。ただでさえ、文字数が増えていたので、これ以上設定を表示していいのか、とても悩みました。SFかける人は、そこらへんもスマートにできるのでしょうが。あと、戦争難民としての彼らの書き方にも、苦心しましたね。
本作のキャッチコピーは、「私の母星は、今も嵐に包まれている。」ですが、今でも地球の上で、「嵐」におびえながら暮らす人たちがいて、それはあちこちに広がっていて、という現実を、どうしても意識せざるを得ません。そして、彼らに対しては、いつも無力感を抱きながらも、自分が出来ることをやるしかないと思っています。ラスト、微かでも希望が見えるようにしたのは、この先の世界の未来が、良いものだってほしいという、私なりの願いを込めたつもりです。
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