第28話 セイレンさんのお店 ティーナ目線

ベテラン冒険者が増えるのと同じにに少し遠い所から美肌ドリンクを飲みに来る人が増えた。



ある日、たくさん欲しいけど、どうにかならないかと聞かれた。


翌日、わたしはパメラに相談せずに、お客さんちで作れると答えた。


すぐに話がまとまって、わたしは迎えの人と一緒にそこに、行った。


裏口からはいった昼下がりのお店は静かで、いい匂いがしていた。


「あなたが薬師さん、ほんとに若い。わたしが責任者、セイレンって呼んで」


「はい、はじめまして、セイレンさん」


セイレンは台所に入ると


「ここが台所だけど、ほんとにここで作るの?」


うなづくと


「鍋はそれを用意したけど、それでいい?」


「充分です。作るのは美肌ドリンクでいいですね」


「ちょっと、他にもできるの?」


「えぇ、喉用、疲労回復、二日酔い」


「あら、全部欲しいわ。材料ある?」


首を横に振ると


「また来てもらえる?」


うなづくと


「明日でもいい」


うなづいて


「お鍋を」と言うと



「そうね、用意しとく。後三個あればいいのね」理解の早い人だった。




「では作ります」と言うと、セイレンさんは礼儀正しく部屋から出て行った。



出来上がったのを見せると


「これってどれくらい置いとけるの」と質問された。これの答えは決めていた。ずっと平気だけど、四日。


「四日ほど」と答えるとちょっと考えていたが、


「わかったわぁーーーでも約束通り、週に一回ね」とセイレンさんは言って、改めて


「来てくれてありがとう」と頭を下げた。


「いえ、こちらこそ」とパメラが教えてくれた通りに答えた。


迎えに来た人と同じ人に送られて店に戻った。



なんだか、すごい冒険をした気分になった。





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