Section 6: 各人類種の固有能力について
<PSI能力とPSIデバイス>
●PSI能力の基本:
PSI能力は別名【3rd Eye】と呼ばれます。PSI能力の正体はその異名の通り最大化された【知覚能力】であり、【知覚したものは干渉もできる】という概念によって様々な効果を【知覚した対象】に発揮することが出来ます。
ここで言う【知覚】とは、感覚器官による知覚だけでなく、【対象を意識的に認識する】事自体も指します。よく理解している対象にこそ高い効果を発揮するのが、このPSI能力の基本であると言えるかもしれません。
かつては各種【超能力】――、【念動力】【ESP】等に分類されていたPSI能力ですが、その認識力・精神性に大きく依存するがゆえに、極めて不安定な力であり暴走も度々起こっていました。
それを調整するべく、現在はオーガヒュームが生まれた時点で、それを無害な純粋力へと変換する措置が施されます。
そうして無害化されたPSI能力は、【超能力の機能】を研究して生み出された【外部機器】である【PSIデバイス】を用いて、形ある力に変化させることが出来るようになっています。
【PAIデバイス】とは、要するに生まれたときに切除される【超能力制御神経】を、外付けの機械として再現したものだと言えます。
●PSIデバイスの効果対象:
先に示した通り、PSI能力は【知覚した対象に干渉する】能力だと言えます。これはすなわち、最も干渉が容易なのが【自分自身】である事に繋がります。
逆に、自分以外の対象は、干渉が難しい上に拒絶される可能性も含んでいます。このことから代表的なPSIデバイスは、自身の肉体に対する強化――、自身の行動に対する強化、の二つの機能を基本として調整されています。
要するにPSIデバイスとは、装備した本人に対する各種バフ効果を、PSI能力を根源として付与するのが基本となっているのです。
ただし、これは外部に対する干渉を基本とするPSIデバイスが存在しない……、という話ではありません。
●PSI能力と人間性:
PSI能力は認識を根源とするゆえに、肉体を下手に改造していると効果が薄くなる傾向があります。
自分の肉体を意識的――、生理的に知覚してこそ、その最大の力を発揮するため、当然、肉体改造割合がPSI能力に対するマイナスに働いてしまうのです。
このため、強力なPSI能力者は、生身の人間であることを何よりも重要視しています。
肉体改造が当たり前にできる時代にあって、オーガヒュームの
●運動機能、神経機能、組織機能:
PSIデバイスの基本効果として、【運動機能バフ】【神経機能バフ】【組織機能バフ】の3つを見ることが出来ます。
そして、これらは全て【自身の肉体に対する強化】【自身の行動に対する強化】の2つの側面をもってPSIデバイス使用者に効果を発揮するわけです。
【運動機能バフ】は、自身の運動能力の強化――、そしてそれによって発生する副次的反応の強化、を指す言葉です。
例えば、人間離れしたジャンプ力、パワー等、そして、それらによって発生する、攻撃対象への破砕力、をこのバフで強化します。
【神経機能バフ】は、自身の神経機能の強化――、そしてその感覚器官を補助する副反応効果、を指す言葉です。
例えば、自身の感覚器官の精度、戦闘技術の精度、そして、戦闘を有利に導く戦闘未来視、全方位知覚能力、をこのバフで強化します。
【組織機能バフ】は、自身の肉体組織の強化――、そしてそれを補助する特殊効果、を指す言葉です。
例えば、自身の運動機能へのリミッターの制限解除や、純粋な耐久性の向上、そして、短時間負傷回復力、各種異能への抵抗力、をこのバフで強化します。
これらのバフを得たオーガヒュームは、相当な戦闘能力を発揮することになり、それを精密に発揮するために、大抵は刀剣等の近接武器を主武器として使うことになります。
<OPRクラスと電子魔法>
●OPRクラスと情報特性:
あらゆるエレメンタルは、その電子情報内に特定のOPRクラスを持っています。
それによって15種類の【情報特性】の中のいくつかを得るとともに、特定の技術、操作、知識、への最適化がなされるのです。
そのOPRクラスには大きく【術師(=Magi)】と【専門師(=Profession)】の2種類が存在しています。
【術師】クラスは、特定の【完全な情報特性】とともにそれ以外の【限定的な情報特性】を持つクラスです。
彼らはそれらの【情報特性】を、様々に変質、制限を加えて【電子魔法】として出力できます。ただし、一定レベルの大規模な【電子魔法】は、専用の超小型E=B機関搭載ドローンを利用する必要があります。
【専門師】クラスは、特定の電子機器、機械類の操作や、専門的技能に最適化されたクラスです。
彼らもまた【情報特性】を扱えますが、それは限定的な効果に制限され、さらに専用ドローンの補助を必ず受けなければなりません。
以下にそれぞれの【OPRクラス】、【情報特性】の簡単な解説をのせておきます。
【Magi Electroller】:電子制御士/攻撃的戦術魔道士の一つ。攻撃呪文を専門的に扱うことが出来る。
【電光】:空気中の電子を制御する。他の情報特性と組み合わせて攻撃的に使用できる。
【切り替え】:スイッチ機能に干渉して切り替える。電子機器を壊さずに制御ができる。
【回路制御】:電子機器の電気の流れを制御してその電子回路に干渉する。
【過流電】:電流を暴走させ電子回路を破壊する。
【電子分散】:電子の流れを分散して無力化する。
【Magi Detector】:探査士/探査術師。失せ物探しや隠密行動の補佐が得意。
【特殊知覚】:各種波長、電子の流れなどを理解する超感覚を得る。
【電子探知】:電磁波を知覚しその詳しい情報を得る。
【電子欺瞞】:電磁波を制御して【電子探知】へ対抗する。
【Magi Sympathizer】:共鳴士/精神感応術師。精神操作を得意とし心に隠した事も盗み見ることが出来る。
【注目】:脳波へ干渉して意識を占有する。
【混乱】:脳波へ干渉して正確な認識を妨害する。
【意識同調】:脳波を同調させて対象の思考を読み取る。
【Magi Dazzler】:幻惑士/実体のない幻覚で幻惑する。
【幻光】:光の屈折を制御して実体のない幻覚を生む。
【Magi Healer(Healer)】:治療士/医療術師。各種医療行為や身体強化などを行える。
【代謝制御】:肉体の代謝に干渉して、強化、弱体、回復、などを行う。
【Magi Telekineticist(Telekineticist)】:念動士/攻撃的戦術魔道士の一つ。物理的な攻撃が得意。
【力学制御】:力の流れに干渉して操作する。
【加冷却】:原子の振動を制御して加熱、又は冷却を行う。
【Operator】:施設管理士
【切り替え/限定】:限定能力。
【回路制御/限定】:限定能力。
【Rider】:多目的運転士
【切り替え/限定】:限定能力。
【特殊知覚/限定】:限定能力。
【Dragoon】:バインダー操者
【切り替え/限定】:限定能力。
【回路制御/限定】:限定能力。
【特殊知覚/限定】:限定能力。
【力学制御/限定】:限定能力。
【その他】
上記の基礎15情報特性の中からいくつか。全て限定能力。
●電子魔法の使用法:
電子魔法を扱う場合、あらかじめ最大15種ある【情報特性】を基本に、独自のプログラムを組み上げておく必要があります。
それはエレメンタルの電子情報下に保存されて、必要なときに呼び出して使用することになります。
しかし、一定レベルの高等魔法は【メイジドローン】を利用する必要があります。
メイジドローンにリンクするための【同調式】をあらかじめ唱えて同調を行い、【起動鍵】を指定して電子魔法プログラムを走らせて魔法を発動することになります。
こうした電子魔法プログラムには、制作者独自の【追加情報】を付与することが出来ます。
例えば、追加情報によって大きく効果が変化する魔法や、効果量の強化弱体、あるいは精度の強化弱体、などを独自に作ることが出来ます。
例)
同調式:「In the name of my bloodline, I control sorcery!」
意味=我が血統の名をもって魔法を制御せん!
※ 同調式は他人に真似されないような独自の文言が使用されます。
起動鍵+追加情報:「unlocking key.Physical Enchantment! additional settings.Motor function, Nerve function, Tissue function!」
意味=身体機能強化+追加情報:運動機能、神経機能、組織機能
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