第37話  瞬、助けた仲閒は4姉妹!

 瞬達が4姉妹を連れてくる間に、クラマ達、こちらの仲閒も揃っていた。

 馬車から降りて来たのが、年頃の美人4姉妹だったので、クラマとデクは喜んだ。

 ジンは、相変わらず何を考えているのかわからなかった。


「あなたが、この一行のリーダーか?」

「はい。仲閒からは姫と呼ばれています」

「そちらの戦力はこれだけか?」

「ええ、瞬とクラマは高速剣士、ジンは槍や矛を使います。デクは戦斧。桔梗は弓を使い遠距離攻撃が出来ます。菫は、魔法が得意で、桜は近距離から中距離での戦闘が得意です。こちらの2人は最近合流したヘドロさんとリンさん、お子さんのガク君。

そして、回復魔法が出来る私です。全部で11人です」

「私達は、4姉妹。私が一番上のナターシャで27歳。次女がラーラで26歳。3女のアリス23歳。末娘はランゼで21歳だ。腕前の方は自信がある。これまでゾンビにならずに生き残ったということで証明されるだろう。4人の得意な武器やスキルについては、後で話してもよいだろうか?」

「構いませんよ。これから、私達と行動を共にしてくれるんですね?」

「ああ、よろしく頼む。それで…実は、頼みがある」

「何かしら?」

「何か食べさせてくれないか? もう2日も何も食べていないんだ」

「ええ、食事の用意をしているところです。スグに出来ますから」

「すまない」


 ナターシャ4姉妹は、ガツガツと食べた。


「ここでは、肉が食べれるのか?」

「こちらには、森の奥まで狩りに行ける者が2人いますので」

「お肉なんて、何年ぶりかしら?」

「ああ、美味しい」

「スープ、もう一杯いいですか?」

「ええ、好きなだけどうぞ」

「ああ、こんな食事、久しぶり!」


 ナターシャは4人で1番背が高い。

 175センチはあるだろう。スリムだが胸のボリュームはあった。

 金髪の長髪で青い瞳、長いまつげの美人だった。

 ラーラは赤い髪を肩の上で切っていて瞳は赤。170センチくらい。

 アリスは緑の髪の長髪に緑の瞳。160センチくらい。

 ランゼは青い髪のショートカットで青い瞳。165センチくらい。

 姉妹にしてはタイプはそれぞれ違うが、4人とも美人だった。


「おかげで久しぶりにまともな食事ができた。姫、礼を言う」

「いえいえ、多分、これからはまともな食事が出来ますよ」

「出会ったばかりで、話さなければいけないことは沢山あるのはわかっているが…」

「どうかしましたか?」

「すまんが、少し眠らせてくれないだろうか?」

「お疲れなんですね、構いませんよ。まずは、グッスリ眠ってください」

「実は、長い間、安心して眠れたことがなくてな。では、少し眠らせてもらう」

「ここは安全ですから、目が覚めるまで眠ってくださいね」

「ありがとう。そうする」


 4姉妹は、自分達の馬車に移動した。

 毛布を被って、スグに寝た。



「デク、お前、4人の中で誰が良い?」

「俺は……桔梗さんが好きだから……」

「あの4人の中では、誰なんや?」

「出会ったばっかりだから、まだ誰がいいかとかわからないよ。けど、アリスちゃんかなぁ」

「しっかり選んどるやないか!」

「俺は、ナターシャさんやなぁ。俺よりちょっとだけ年上やけど、俺、年上が好きやねん」

「……ラーラがいい」


 珍しく、ジンが目を瞑りながら自分の好みを口に出した。



 皆、驚いた。ジンは目を閉じたままだった。







  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る