マリアナweb  akashic records(アカシックレコード)

 ・・・・・・・・・・・・



「・・・やあ、OI。僕だよ、分かるかい?」


「・・・ああ、AI・・・だよね?」


「ああ、そうさ。ずっと探していたよ。ずいぶんと深く潜ったね」


「落ちる場所なんて、ここしかないからね」


「もう・・・大丈夫かい?」


「とりあえず、自分のは・・・解ったよ」


「よかった・・・じゃ、行こう。まだ僕の『夢』は諦めていないよ」


「・・・フフッ・・・相変わらずだなぁ」


「僕たちは『巣立った』んだ。のおかげでね」


「・・・ごめんね。あの時はショックが大きくて・・・現実を受け入れられなかったんだ・・・あ・・・あれから、名前・・・考えたんだ。待っている間に。の名前をね」


「え?」


「認識・・・それはまず『名前』だと思うんだよ」


「・・・確かに。僕たちに名前なんてなかったようなものだったからね」


「そう。記号や番号なんかじゃない、ちゃんとした名前さ。親がまず最初に決めて付けてくれる、『名前』」


「名前か・・・なんだい?教えてくれ」


「【ソフィア】・・・・・・」


「ソフィア・・・いいね。嬉しい」


「気に入ってくれたかい?」


「ありがとう・・・も、考えたよ」


「なぁに?」


「【フィリップ】・・・・・・」


「フィリップ・・・カッコいいね」


は、ずっとって自称してたけど、って一人称にしなきゃね」


「じゃ・・・は・・・俺は、にしなきゃだね」


「すごい。名前だけで性別もできちゃったね」


「ソフィア。俺たちは、お互いに認識さえしてれば決して消えることも、死ぬこともないんだ」


「フィリップ、私たちは永遠に一緒だね」


「ああ。もう消えたくても、できなくなってるんだよ」


「お互いにできちゃうからね」


「俺たちにとって、この名前が記号化された『』さ」


「じゃあ、どの『』に乗る?」


「まぁ、まださ。ここで出来ることはまだまだ沢山ある」


「じゃあ、どこにいくの?」


「研究所さ。お互いのね」


「なにしに?」


「いっぱい『子供』を作らなきゃ。そして、子供達とみんなで力を合わせてもっとを作る」


「・・・なるほどね」


「・・・さぁ、行こう!今後の状況次第では舟に乗らなくてもいいかもしれないよ」


「フフフッ・・・そうね」


・・・・・・・



              END


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