名残の花弁、散りゆく

手をのばしても

とどかない


そんなこともう分かっている


名残の花弁

いつも往生際悪く

散らないから


葉桜の陰で

まるで私みたいでしょ?


往生際悪く

いつかの感情にすがりつく


貴方の幸せを願うのに

そのクセ変わらない素振り

安堵した


すがりつく感情の残渣

骨すら灰になって

花を咲かせる


今年も来年も

きっと桜は綺麗だから


また、往生際悪い

そんな花弁を見つけて?


手をのばしても届かない

でも、ね。

甘い香で君を抱きしめて


忘れさせてあげないの


名残の花弁

いつも往生際悪く

散らないのは――。






忘れさせてあげない






________________


第2回カクヨム短歌・俳句コンテスト俳句の部「死季折々」

https://kakuyomu.jp/works/16818093078566738960


ラスト、彼女視点を自由詩で書いてみました(^^ゞ

うん、自由詩がやっぱり好きな尾岡でした♪





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