第4話

 というわけで一緒に出かけることになったのだが、ショッピングモールが開くのは午前10時からということなので京奈とはまた後で駅前集合ということになった。『別に家の前で待ち合わせればいいじゃん』と言ったのだが京奈がどうしてもと言うのでそうした。






 「もぉ〜遅刻は良くないよ、梨亜」


 「すまん、服とか選んでたら遅くなった」


 「服は女物にしたんだ、自分で選んだの?」


 「いや、モーツが選んでくれた」


 「まぁそうだよね」


 モーツとは俺の家にいるメイドさんだ。本名は後和ごわ夕莉菜ゆりな モーツァルトクーゲル、金髪ロングで青い瞳を持っている北欧美人さんだ。容姿も完璧なことながら、仕事も完璧にこなす。炊事、洗濯、清掃……などなど。

 

 この服もモーツが選んでくれた、事情を説明するとすぐに対応して女物の服を用意してくれた。そこの部分の対応力も凄まじい、こんな父親を持っている以上このくらいの対応力と精神力がないと務まらないのだろう。


 ちなみに今日のコーデは黒いショートブラウスにハイウエストのデニムパンツだ。少しお腹の部分が気になるが可愛いから良しとしよう…………フフ♪


 って違〜〜〜〜〜う!なにちょっと楽しんでんだ。正気を保て梨亜、俺は生まれてからもこの先も男の子だ!!!


 ………よし、とりあえず下着を見に行こう。下はいつも使っていたボクサーパンツを履いてきたが上はなんにもしていない。少し恥ずかしい。


 「京奈、最初は下着を見に行ってもいいか?」


 「分かった!じゃあ私がいつも愛用している下着屋さんに行こっか、梨亜は初めてだから店員さんに測ってもらおうね」


 ん?待てよ。俺は今から京奈と一緒にを買いに行くってこと?女子と男子が?まぁ今現在は女の子だけど心は普通に男の子だからね?それに『私が愛用している』ってことは京奈の下着を見てしまうのでは!?


 今更ながら、状況のヤバさに気づいたところでショッピングモールについてしまった。


 「じゃあまずは下着屋ね」


 「やっぱ大丈夫!俺一人の時に来るから。今日は服を見に行こう!…ね?」


 やっぱり色々まずい気がするので後日また一人で来ようと思ったのだが……


 「じゃあ梨亜〜?一人で女の子しかいない下着屋に入れるの〜?」

 

 痛いところを突かれてしまった。


 「っう……で、でもネットとかで注文すればいいし…」


 「ダ〜メ!初めての下着はしっかりお店で買ってサイズを測ってもらう方がいいよ。それと一人称は『俺』じゃなくて『私』ね!今の姿で俺だとちょっと違和感がある。ボーイッシュ系ならいいけどかわいい系になちゃったから『私』で行こうね、後2年」


 「え?うん、まぁ一人称のことはいいけど……」


 「あ、意外とあっさりなんだね。もしやモーツさんにも同じこと言われた?」


 そう、一人称のことはモーツにも言われた。『来週から女子として壮麗学園に入学するのですから、言葉遣いは気をつけましょう。まずは一人称を私にしてみてはどうでしょうか?今の梨亜様は可愛いので俺というより私の方がしっくり来ますよ』とのことだ。

 なのでこれからは極力『私』で行こうと思う。



 「着いたよー梨亜」


 










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よしよし…『女の子計画に改造しちゃおう!計画』は順調だ……クックック


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