第37話

37



 折角完結させることができたので、ある投稿サイトに掲載することにした。


 霊能者の登場が受けたのか、それとも夫に不倫され捨てられるという

お涙頂戴が受けたのか、そこそこいい感じのランキングに入る。


 最高6位までいき、自分的には大満足だった。



 次の作品こそ、自分で想像から生み出したものを書いてみようと思ったのだが

何も、ちらりとも書きたいものが浮かんでこない。



 題材にできるようなものが何か、どこかに、ないものだろうか。

 毎日毎日、どうすればいいのかを百子は考え続けた。



 新作の題材が思い浮かばない中、たまたまコンテストがあったので

再度注意深く校正という名の見直しをし、コンテストに応募することにした。



 初めての連載、初めてのコンテスト、毎日がドキドキするほど刺激的で、

百子の中で事実上の離婚などすでにどこ吹く風であった。



 百子が切実にコンテストに応募して良かったと思えたのは誤字脱字を

これでもかというほどたくさん見つけたからだ。


 次に書くネタが見つかるまでは、コンテストに受かろうが受かるまいが

個人で出せる電子書籍作りを頑張ってみることを目標にしようと決めた。



 とにかく今の百子は過去に囚われぬよう、何かに邁進していなければ

ならないのだ。



 そしてもしも次の題材がなかなか決まらなければまったく書くこととは

違う分野になるが、夏の白いワンピースを縫うことに集中しようとすでに

予定を組み入れてもいた。



ひとまずは電子書籍を作ることにした。


 そのためにはwordに文章を転載し、その後pdfに変換しなければ

ならず、まだまだやることは目の前に山積さんせきされていた。


 

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