幸せの魔法
ホキニワラ
第1話
「フッフフッフッフ〜ン♪ よし☆! 今日のトマトの収穫完了っと♪」
「お疲れ様♪ それじゃ、休憩にしましょうか♪」
「は~い☆!」
私の名前はサナ。ここソパル村で暮らす村一番の元気いっぱいな女の子です♪ イェイッ♪ ちなみに年は12才だよ♪ てへっ♪
それと私の実家はトマト農園を営んでいて、と〜っても大人気なの☆! ウチのトマトはデザート並みに甘くて美味しいのが特徴なんだよね♪
そんな私の好きな食べ物はもちろんトマトで、中でもトマトを使った冷製パスタが一番のお気に入りなの♪ 冷製パスタは夏にピッタリのオススメ料理だよ♪
「サナ〜、今月もカイトくんから手紙が来てるよ♪」
「えっ、カイくんから!? わ~い、やった〜☆! 今すぐ見る見る☆!」
そして私には実は幼馴染の男の子がいます♪ 名前はカイトと言って、昔ここソパル村で暮らしていて一緒に遊んだりもしていたの♪
あの時は毎日が本当に幸せでとっても楽しかったんだよね♪ 私はそんなカイトのことをカイくんって呼んでいるの♪ その方が親しみがあって可愛いしね♪ あっ、ちなみにカイくんの年は私と同じ12才だよ♪
カイくんは親の仕事の都合により別の街へ引っ越してしまったけど、お互い手紙を贈り合ったりして今でも交流を続けているんだよね♪ 手紙を贈るのは大体月に一度くらいかな♪ こうして文通することによって例え離れ離れになっても心はいつでも繋がっていることの証明になるしね♪
「さぁ〜て、今回はどんなことが書かれているかな〜? ん? これって……、もしかして魔法の杖かな?」
そしていつものようにカイくんからの手紙を開けようようとすると、そこには手紙と共に魔法の杖が贈られていたの。
「でも一体どうして……? そうだ、もしかしたらそのことを手紙に書かれているかもしれないからとりあえず手紙を読まなくちゃね♪」
どうして魔法の杖が贈られてきたのかとても気になった私は、とりあえず手紙の内容を見てみることにしたの。
「え〜っと〜……、どれどれ――」
『つい先日、僕はパパと一緒に武器屋に行きました。武器屋には剣や盾だったり弓矢や鎧もあり、しかもそれだけじゃなくポーションとかもあったりして、そのあまりにも豪華なラインナップに僕は一瞬で心を奪われ、目をキラキラと輝かせていました』
「へぇ〜、そうなんだ♪ 目をキラキラと輝かせるなんて、カイくんとっても可愛い♪ それで続きは――」
『武器屋の商品を楽しく見ていると、魔法の杖があることに気付きました。魔法の杖を見て、昔サナと一緒に魔法使いごっこしたのを思い出し、とても懐かしく感じたのでそのまま買うことにし、せっかくなのでサナの分も買い、プレゼントとして手紙と共に贈ることを決めました。喜んでくれたかな? それと最後にまたいつか一緒に魔法使いごっこをしようね!』
「そうだったんだ☆! この魔法の杖はカイくんからのプレゼントだったんだね♪ そんなのもちろんとっても嬉しいに決まってるじゃない♪ ありがとう♡。この魔法の杖、大事にするね♪」
私はカイくんからの手紙を読んでとっても嬉しい気持ちになったの♪
手紙の内容は、カイくんが武器屋に行って魔法の杖を見つけて昔私と一緒に魔法使いごっこしたのを思い出し、せっかくだからと自分の分だけじゃなく私の分も買ってくれて、プレゼントとして贈るというものだったの♪
確かに昔、私とカイくんで一緒に魔法使いごっこをしていたよね♪ 何だかとっても懐かしいな♪ 私もカイくんも魔法がとっても大好きだったもんね♪ いつかまた一緒に魔法使いごっこが出来たらいいな♪
あっ、ちなみに私もカイくんにたま〜にトマトとかを贈ったりしているよ♪
――数時間後――
「フワァ〜……、どうやらもう寝る時間になったみたいね……」
それからしばらくして、辺りは暗くなりそろそろ寝る時間になったの。
「そろそろ寝なくちゃね……。楽しい夢が見れるといいな……。ん……、楽しい夢……? そうだ☆! せっかくだからカイくんから貰ったこの魔法の杖を使って、楽しい夢を見れるようにし〜ちゃおっと♪」
そして寝る直前、楽しい夢を見るため私はカイくんから貰った魔法の杖を早速使ってみることにしたの♪
我ながら中々良いアイデアだよね♪ うんうん♪
「それじゃ、いっくよ〜♪ カイくんと会いますように♪」
それから私は魔法の杖を持って、カイくんと会いたいという願いを唱えてみたの♪
やっぱりここは一番の願い事にしなくちゃね♪ 夢でもいいから久しぶりにカイくんに会いたい☆!
「な〜んてね♪ まあそんな上手く行くわけないよね♪ さ〜て、早く寝なくちゃね♪」
とはいえ、そんな都合良く行くわけないと思った私はすぐに切り替えて寝る準備に入ったの。
そりゃ本音を言えば、上手く行ってほしいとは思うけどね……。
「それじゃ、お休み♪」
パチッ!
「う~ん……」
ムニャムニャ……。
「カイくんと……また会えたらいいな……」
魔法を唱え終え、寝る体勢に入った私はそのまま眠りについたの。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます