窓際

どこへ行けば幸せだらうか

しやらりと窓に近づいて

蒼に 白に 翠に燃える

小さな庭を見てゐた


痛さう


左を向けば夏の椿が

ふつりと枝を手放して

聲も 顏も 持たないなりに

きれいな色を遺した


まぶしい


ぐろろとバスの搖れるまま

古い街まで行けたなら

廣い 冷たい 優しい部屋で

小さな庭を見てゐた


さみしい

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