キヤラメル

キヤラメルをつぶしのばせて歩く

えきしやに停まる列車のいた 白い白い溜め息に

お生憎樣、と返す

そして堂々と包みを剥いて

見せつけるやうに口へほうつた


強がつた列車をさらりと見送る

線路に沿つて泳ぐ煙の 黒い黒い殘り香よ

ああ、お生憎樣

羨ましいでせう

の石炭は甘いのです

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る