【冒険者ギルド・冒険者組合】

 前述のゲーム的な意味での冒険者に、仕事を斡旋したり、支援したりするために組織された団体のこと。

 大抵の場合、一般市民から貴族、王様まで、他者からの依頼をとりまとめて、冒険者に掲示板への掲示等の手段で仕事を斡旋する。また、魔物や動物の皮、骨、角など、材料として使えるものを冒険者から買い取り、それを商人等に卸すことなどもしていることが多い。

 冒険者をランクに分ける制度を採用していることが多く、日本のゲームもの小説では、GやFやEが一番下のランクでAが最も高いが、更にその上にS、SS,SSSランクを設定するケースも多い。アルファベットではなく鉱物名でランク分けをするケースもある。なお、Aランクの上をSランクとするのは日本独自のランク付けで、欧米の場合にはAランクの上はAAランクやAAAランクなどとなるらしい。

 冒険者組合については、中世ヨーロッパ社会をモチーフとして冒険者組合を成り立たせることを想定した場合には、現実的な問題点も指摘されているところである。

 専属の職員を雇用して給料を支払うとなると、依頼者以外にもお金持ちの支援者でもいなければ成り立たないだろうとも言われている。なぜなら、魔物等からとれる素材がよほど安定的かつ大量に使われる社会が出来上がっていない限りは、仕事のあっせん、素材の仲介などで得られる手数料ではやっていけないだろうということだ。

 安定的かつ大量に使われることが前提となると、魔物等も安定的かつ大量に発生させ続けければならないだろう。よほど高値で売れる素材を採取できるという理屈も考えられるが、そうなると今度は冒険者か魔物の数が極端に少ない世界でなければ、高値を維持できないのではないだろうか。

 現実的な冒険者組合の運営を考える際には、どうして冒険者組合が存在できるのか、必要なのかも含めて、世界の仕組みを考えなければならない。

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