41.死刑執行人と死刑囚関係性萌えを語る
最も心動く死を貴方へ
山出影絵様作(X:@yamade_kagee)
https://kakuyomu.jp/works/16817330659271843849
fromシスターリアナ to死刑囚705番
魂の再生を願うアングリカンロザリー
※アクセサリー写真は近況ノートから
https://kakuyomu.jp/users/yamachi_s/news/16818093084512844152
まずこちらの小説ですが、グロテスクスプラッタに耐性のない方にはなかなか心臓に来る内容です。情景描写が細やかで想像したが最期、その情景がありありと目に浮かんでしまうこととなり、白と黒と朱の全面フルモザイク待ったなしです。
そんな五感に響く生々しい情景描写を加速させる理由として、美しいシスターが処刑人をやっているというギャップが物語の良いスパイスになっているのではないかなというのが個人的な見解です。また、リアナちゃんの美しい容姿と死刑囚の無惨な最期、そのリアナちゃんも外面は美しいものの内面は病みに病んでいるという対比の構造が良い…。
『最も心動く死を貴方へ』というタイトルも秀逸だと思いました。貴方に当てはまる人物は誰なのか…リアナちゃんにも、死刑囚七百五番にも、今後リアナちゃんの元にやってくる死刑囚にも当てはまると思うのですよね。
ここからは関係性萌え語りのターン。
ふたりのお互いに向ける気持ちが、噛み合っているようで全く噛み合っていない、その後の気持ちの変化もものの見事にすれ違っているのが良きでしたね。
七百五番は最初こそリアナちゃんを利用して自身の欲を満たしつつ生き長らえようとしていましたが、その後は彼女に深い感謝と尊敬の念を抱くように。対してリアナちゃんは途中救ってもらったことに恩を感じてはいるものの、七百五番は彼女の中で最初から最後まで『救いの対象』でしかなかったというのがもうね…最高です。
さて、アクセサリーのお話をば。
リクエストはリアナちゃんから死刑囚七百五番へ贈る、再生を願ったプレゼントです。
死刑執行人とはいえ、シスターからのプレゼントと聞いてまず思い浮かんだのはキリスト教は聖公会のアングリカンロザリオです。信者がお祈りを捧げるための祭具なのですが、キリストの生涯を表す33個のビーズとロザリオで構成されており、特に素材の指定などがなくビーズが木製であったりパワーストーンであったりと個々人の個性が出ていて芸術性が高いのです。また、この小説の聖職者たちが抱く死生観がキリスト教の『復活』の概念に似ているなとも思い、アングリカンロザリー風のアクセサリーを作ることに決定…最終的にはブレスレットになりました。
仄暗さが常に漂う作風に合わせ、全体的に黒っぽい色みに。アンティーク調の模様が入ったビーズをアクセントに使用しました。本来ロザリオが付けられる部分にはあえて天使のチャームを付けてみました。
リアナちゃんが七百五番を送って以降、救済すべきひとりひとりを想いながら制作していたらいいなぁなんて思います。きっと彼らには墓なんて用意されていないでしょうから、墓石の代わりみたいな感じで…
今回はここまで!それでは解散ッ!!
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