相棒!
物見
第一期
第1話やってきました廃墟鎮守府
男は提督だった。
数多の海戦で戦果を挙げた。
だが、それにも関わらず派閥に所属してなかったために派閥争いで降格した。
年は27。
力仕事はできるがほとんどしたことはない。
鎮守府に着くとそこは紛れもなく廃墟だった。
男はいったん鎮守府近くのコンビニに移動するとそこでティッシュペーパーとトイレットペーパー、マジックリンを購入してきた。
鎮守府の廊下はほこりがうずたかく積もっていた。
提督はゴミ袋を広げながらティッシュペーパーとトイレットペーパーで廊下の埃をぬぐった。
廊下には埃の山がつもりとても使用できない状況だった。
廊下に積もった埃をティッシュペーパーとトイレットペーパーでぬぐう。
廊下の汚れがひどく一緒に買ってきた雑巾は真っ黒になって捨てられた。
とにかく汚れがひどい鎮守府を提督は奇麗にしようとした。
鎮守府は築120年以上が経っている。
とても使用できるものではなかった。
だが栄光ある帝国海軍はこの鎮守府を再使用するというのだ。
欧米列強に対抗するためわが帝国海軍は鎮守府を再使用し、それで浮いた予算で新造艦を建造するというのだ。
言うは易し。行うは難し。
とても使い物にはならない鎮守府を掃除しながら提督は思った。
鎮守府はほこりだらけであちこち汚れておりなおかつ黒カビが繁殖していた。
シロアリも発生しておりとても使える状況ではなかった。
駆除業者を呼べる金もなく工事業者を動員できる予算もなかった。
提督はまず掃除を徹底してすることにした。
長年こびりついた汚れは薬品でも容易に落ちなかった。
全鎮守府のなかで最古の鎮守府であるこの横須賀鎮守府はあまりにも古いことで海軍でも有名だった。
海軍では最初の栄光ある鎮守府として良い辞令だと思うものもいただろう。
だが実際は余りにも古いこの鎮守府はさっさと取り壊されるべき存在だった。
窓ガラスもだれのいたずらか、投石で割られていた。
窓ガラスは最低でも一枚十万はする。
それを30枚割られていた。
余りにも悲惨な状況に提督は家に帰ったら転属願と辞職願を書くことを心に決める。
窓ガラスの業者を呼ぶ金300万は艦隊司令部に頼むとしてとりあえず埃まみれのこの鎮守府の掃除を提督は続けた。
提督もそうだが掃除をすれば壊れたものが直るわけではないのは知っている。
だが50年前に放棄されたこの鎮守府がどうにかして直せないか、もうすこしだけ改善作業をしてみよう、提督はそう思いながら廊下の埃を払った。
廊下には埃がうずたかく積もりそれを払うため提督は新しいティッシュペーパーを開けた。
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