Qどうしてふさわしくないと思った?

小学五年生になる僕のもとに、新しい家庭教師が来た。

どうやら自信家らしく、自分で自分のことを賢いと自称している。

うん。この人が僕の家庭教師にふさわしいか試してみよう。

「ねえ先生、質問してもいい?」

「もちろんさ」

「日本最古のお金は?」

「簡単さ、和同開珎だろう」

「アメリカの十六第大統領は?」

「リンカーン。常識だね」

うん、やっぱり。僕はうなずく。

この人は、僕の家庭教師にふさわしくない。



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