冒険者ギルドの階級
冒険者ギルドには六つの階級が存在する。
・鉄級冒険者
登録したての人間。冒険者ギルド会員であると言うだけであり街の身分証程度の役割しか持たない。
俗に見習い冒険者と呼ばれる階級である。
冒険者ギルドで受ける事の出来る依頼は常時依頼である薬草の納品依頼と街中の雑用依頼のみ。薬草三束の納品で一回、それを計五回、街の雑用依頼を三回熟す事で次の階級である銅級冒険者に上がる事が出来る。
鉄級冒険者の段階で魔物を討伐してもギルド評価点数としてはカウントされず、雑用依頼や納品依頼でも評価が低ければ一回としてカウントされない。
冒険者たちはこの段階で“仕事としての依頼”と言うものを学ぶ事となる。
・銅級冒険者
正規会員として認められた冒険者。冒険者の裾野であり一番人数が多いのもここの階級。
薬草等の採取依頼、低級魔物と呼ばれる魔物の討伐依頼、街中の雑用依頼が主となる。冒険者としては半人前と呼ばれる者達ではあるが、各領地の安全を確保する為には欠かせない人材となる。
上の銅級冒険者に上がる為にはいくつかの条件がある。
1)薬草納品依頼を良評価で10回行う。
2)街の雑用依頼を10回行う。但しマイナス評価が付いた場合は面接対象となる。
場合によっては処分の対象ともなる。
3)次の魔物の各頭数の討伐
・ゴブリン・・・20体
・ホーンラビット・・・20体
・グラスウルフ・・・10体
以上の三種は比較的何処の地域でも見られる底辺魔物と呼ばれるものであるが、地域により対象となる魔物の種類は異なる。
以上の条件を満たしたうえで、ギルドが規定するギルド点数を満たした場合のみ上のランクへの昇格試験受験資格が与えられる。尚各依頼におけるギルド点数の配分については秘匿されているが不人気依頼と呼ばれるものほど点数は高く、依頼人からの評価が高いものもプラス評価となる。
例えばシャベルの場合薬草納品依頼と街の雑用依頼で昇格試験に必要となるギルド点数は満たしていたとしても、討伐依頼を熟していない為受験資格がないという事になる。
・銀級冒険者
一人前と呼ばれる階級であり、各領地間の移動も可能となる。
主な依頼は魔物の討伐依頼、商人等の護衛依頼、盗賊等の討伐依頼、魔の森深淵部などで取れる貴重な植物や鉱物の採取依頼等となる。
銀級冒険者になる為には銅級の依頼で受験資格を得たうえで試験に合格する必要がある。
1)実力診断試験
冒険者ギルド職員との模擬戦を行い、その実力を診断する。各職種により評価基準は異なるが、ヒーラーであったとしても自身の身を守る事が出来、且つパーティーメンバーの足を引っ張らない程度の実力は求められる。
2)護衛試験
試験管監視の下実際の護衛依頼に就いて貰い、その際の行動等から評価を行う。試験終了後良い点や悪い点の総評を貰い合否が言い渡される。
・金級冒険者
高い実力を持ち、人格的にも優れている者がギルド側から任命される形で昇格する。
ギルドの顔とも呼ばれる階級であり、それぞれが冒険譚に語られるような偉業を成し遂げている。その評価基準は秘匿されている。
・白金級冒険者
突出した実力を持った冒険者。最低条件がワイバーンの討伐である事から国に数名いればよいと呼ばれる程の者達。完全な化け物。
評価基準は秘匿されている。
・金剛級冒険者
名誉階級。世界を救うレベルの偉業を成し遂げた冒険者に送られる階級。
過去ドラゴンと和解し、魔王を討伐した“剣の勇者”と呼ばれた冒険者に送られている。
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