情報交換

ゼラは魔物に向かって刀を振るう

魔物が武器で刀による攻撃を防ぐ

2本目の刀で死角から突きを繰り出す

突きは避けられ他の魔物が拳を振るう

飛び退いて回避して刀を構え直す

丁度、後ろにいた魔物が攻撃を仕掛ける

大盾を持つ男性が間に入り盾で防ぐ

男性は攻撃を受けて魔物が強くなっていると気付く

先程までより確実に重い一撃

攻撃を弾いて盾を叩き付けて倒す


「硬くは無い。なら動きだけと見るべきかそれとも……」


振り上げた2本の刀を振り下ろして斬り掛かる

反応され武器で防がれる

(動きが……)

何度も斬り掛かるが防がれ避けられ魔物が反撃で武器を振り下ろす

ギリギリで攻撃を回避して武器を持つ腕を切り落とし胴体を両断する

先程までと動きが全く違う

(魔物が早くなってる。どうなって……)

動きが早くなり反応の速度も早い

回避が間に合わず攻撃を刀で防ぐ

重い一撃

(これきつい)

押し合うが押し切られかける

盾が魔物の顔面に叩きつけられる、魔物が後ろに倒れる

すぐに体勢を直して刀を構える


「魔物が強くなりました。一旦下がりましょう」

「……分かった」


男性に言われて一度ダンジョン前に戻る為に邪魔な魔物を倒しに行く

(一度冷静にならないと……)

ゼラは焦りを振り払うように頭を振る

刀を振るい攻撃を仕掛けて手数でごり押す

盾で攻撃を仕掛ける

前衛を張っている恋歌を含む守護隊員、後方で援護攻撃をしている天音達にも伝える


「了解」

「確かに強くなった。なんで?」

「操ってる主がなんかしたのかもな。状況が分からないからなんとも言えないが」

「感覚的に分かるくらい変わった。これ流石にきつい」


攻撃を躱して剣を振るう

魔物も攻撃を躱して拳を振るってくる

攻撃を剣で受けて他のメンバーが切り裂く

急に強くなった魔物を連携して魔物を倒す

強くなったと言ってもしっかり戦えば倒せる


「確かに動きが早くなった。私は残る」


恋歌は変わらず魔物を殴り飛ばして一撃で倒す


「分かりました」

「ちっ、大群でも面倒なのに強くなるとかなんなんだよ」

「厄介! 突破する」


急いで戻る為に襲いかかる魔物を連携して倒して進む

恋歌以外の全員が合流する


「魔物が強くなった?」

「はい、恐らく身体強化のバフを受けているのだと思います。分かっている範囲で攻撃の強さ、動きの速さ、反応の速さが上昇しています」

「成程、確かに早かった」

「副隊長が言うならまぁ間違いないな。一部の魔物かそれとも……どちらでも面倒だな」

「こっちは特に感じなかったです」

「私の異能は早くても関係ないから気づかなかった」

「ところで隊長は」

「隊長は1人で戦ってる」

「隊長なら問題ないから」

「何か他に気づいた事は?」

「……配信用のカメラが破壊された。主と接触した後に」


配信を確認していた天音はカメラが破壊された事に気付いた

配信画面には何も映っていない、音声も無い

何が起きているのか分からない


「もう主部屋に、ならもうすぐか」

「主はどんな感じか分かりますか?」

「少女みたいな見た目の魔物で魔物を操る異能を持つ、そして人語を介する魔物」

「人語を介する魔物……そういや会ったな」

「あれと同じ?」

「少女型なら違うだろ。人語を介する魔物が2体も……なんなんだ?」

「何か嫌な予感がする」

「レイさんが追い込んだけどその瞬間その魔物の雰囲気が豹変した。その後少し会話をしてすぐに切られたからその後は分からない。ただ会話と今の状況からしてあの魔物は真髄に至ったんだと思う」


カメラが破壊されるまでの状況を話す

少ない情報を纏めて考えられる事を言う

天音も真髄に至った異能者、それ故に真髄に至るとはどういう事か理解している


「確か異能の……」

「真髄……隊長や英雄が至った異能の領域ですか」

「そう、端的に言うと異能が強化されるの、異能の延長線の力を引き出せる。多分操る異能だから操っている魔物の力を引き出すや強化する力を得たんだと思う」

「それは厄介な事で」

「異能の強化って延長線の力を得るだけですか?」

「異能の強化なら規模の拡大もありそうだけど」

「確実じゃないけど操る異能なら操れる範囲や操れる総数も増えてる可能性はある。それ以外にも多分ある」


(話によれば魔物を操るだけで本体に戦闘能力は無いと言っていた。嘘、では無い)

行動と台詞から天音は考える

その推測通り、操れる総数と範囲が広がっている


「真髄に触れていなくても大量の魔物を操れるのに……」

「なんだそりゃ、1体1体が強くなってその上で操れる数も増えるって……いや待てその操ってる魔物は何処にいる!?」

「何処って?」

「……まさか」


ゼラが気付く

元々終わりが見えない程の大群だが魔物の増えるペースが早くなったり増えているようには見えずそれどころか段々、数は減ってきているようにも見える

もし新しく操れる数が増えたのなら魔物の数が増えていないとおかしい

(増えない理由として考えられるのはまだ到着していないか別の場所に向かっているか……もし都市に向かっていたら危険だ)


「最悪都市に向かっているかも天音さん、レイさんに連絡は出来ませんか?」

「してるけど応答がない。戦闘中かそれとも壊れたか」


レイの付けていた小型通信機は戦闘で破壊されている

念の為に葉一に呼び掛ける


『そちらでも何かあったか』


葉一の方は壊されておらず応答する


「魔物が強くなりました」

『そうか、原因は分かっている。このダンジョンの主が真髄に至った。配信は……カメラがやられたか』

「今はどう言う状況ですか? 戦闘中では無いように感じますが」

『今レイが対話か戦闘かの選択を迫られている』

「選択を?」

『あぁ、それとそちらから騎士団に連絡を頼む』

「内容は?」

『都市に大量の魔物が向かっている。急いで防衛の体勢を整えろと』

「はい、伝えます。早急に騎士団本部へ防衛の準備を整えるように伝えて」

「はい!」


守護隊員の1人が本部と連絡を取る


「本部、緊急で防衛戦の準備を!」

『な、何があったんですか?』


オペレーターが対応する


「端的に騎士団長が魔物を操れる魔物と遭遇、そしてその魔物が都市に操った魔物を向かわせているらしい」

『分かりました。伝えます。規模は分かりますか?』

「分からない。ただ大群の可能性はある。動けるの全員駆り出して」

『分かりました。皆様は戻ってこられますか?』

「それは無理」

『そうですか。早急に準備します』


通信が切れる


「報告終わりました」

「有難う。取り敢えずここを守護する。後は騎士団長に任せるしか無い」

「その間、僕らが強化された魔物を食い止める必要がある」

「そりゃ大変だな」

「やるしかない」

「行きますよ」

「危なくなったら一度下がって、強化されたと言っても数は増えていないから」

「私もまだまだ戦えますから援護します」


今も1人で恋歌が魔物を食い止めている

蹴りで薙ぎ払う、拳で吹き飛ばす


「話長いなぁ。残って正解だった」


魔物の腕を掴んで魔物を振り回す

そして投げ飛ばして魔物にぶつける

魔物の攻撃を受けるが恋歌にダメージは与えられない

すぐに腕を掴み放り投げる


「強くなったけど私には及ばない。さぁもっと来い」


魔物の群れに突っ込んで暴れ回る

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