ツインレイ ~死んだ僕と生き返らせた君~

にーろ

第0話 

「あら、そこにいるのは誰?」




「……貴方随分と帰りが早かったのね」




「何かあったの……?」








「…よく見たら、二人一緒に来たのね」




「……あぁ、そういうこと……」




「お互いを助けようとしたのに一緒にここまで来ちゃったのね」




「しかも、そっちの子は今にも消えかかりそうな所を貴方が必死で止めようとしている」




「普通なら『執着』と片付けて切り離すけど、そういう訳にもいかない」




「そもそも、こんないびつな再結合は見たことがないわ…」




「あぁ、再結合と言うのは簡単に言うと『一度役目を終えた魂がバラバラになって別々の魂たちと一つになる』ことよ。まぁ、これは私が勝手にそう呼んでるだけだからそんなに気にしないで」




「でも、このままにするわけにもいかないわね……このままじゃ共倒れよ……」








「大丈夫、そう心配しないで」




「ちゃんと助かる道はあるわ」




「それは貴方がこの子を、魂の欠落を補うのよ」




「なんて言えばいいか、そう、貴方がこの子を孕み、育み、産むのよ。まるで母親みたいにね」




「あら、魂に性別なんて関係ないわ。助けたいなら、その子を守りきることよ」




「……けど最初にやることは『ゆっくり休む』こと。ここにいる間は私が面倒を見てあげる」




「そう、何も心配しなくていいわ。ゆっくり休みなさい」




「子守唄くらい歌ってあげたいけど、生憎一つも知らないのよね……」




「だから、私が最近知った歌を歌ってあげるね」






「…ラ~ラ~♪」




「力いっぱい駆け抜ける~けど♪」




「思うように行けてるかな~?♪」




「焼きつく光の行く先♪」




「光から逃げる影の存在♪」








「すぐに分かるさ♪」




「共に行こう♪」




「速く~♪」



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