第7話 叔父さん

ある日、家に叔父さんが訪ねてきた。

初めて会う、父の弟だった。


叔父さんは、とても怖い顔をしていた。

顔立ちはごつごつしていて、ぎょろりと剥いた目は血走っている。

口も耳も鼻も、とても大きかった。


僕は叔父さんの顔がとても気になったので、ダイニングに座って談笑している、両親の背中越しに、何度も盗み見ていた。


すると叔父さんが僕の視線に気づいて、こちらを睨むように見た。

その額からは、二本の角が生えていた。


驚いて僕が悲鳴を上げると、両親が振り向いた。

二人とも、額に二本の角を生やしていた。


気がつくと、僕の額からも二本の角が生えていた。

――ああ、うちは鬼の一族だったのか。

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