閑話 禿げ頭盗賊団アジトにて

ーとある廃墟の宿屋ー

大きな円卓を、6人の禿げた男たちが囲んでいた。


「今日お前らに集まってもらったのには理由がある」

両肘を円卓に起き手を組んでいる黒マントを羽織った男が喋る。


「俺ら禿げ頭七人衆はげあたまななにんしゅうが集められたんだ、よっぽどのことなんだろ?」

禿げ頭七人衆の一人、戦闘狂ハゲタ・ゴリ・ラッパンツが反応する。


「その前に少し良いだろうか?」

同じく禿げ頭七人衆の一人、参謀タロウ・サンバコが疑問を投げかける。


「どうやら3名ほど来ていないようだが・・・」

「ああ、今回はその件で召集した」

黒マントのリーダー、ハッポウ・ロクレンが答える。


「どういう訳か、短時間で一気に七人衆の内半分がやられた」

「「「!!!!」」」

すると、リーダー以外の四人に緊張が走る。


「敵は格上と見て良さそうだな」

無口なウホ・ロッテンが言葉を発する。


「我が計算によれば、相手は全力で挑まなければ勝てない相手だ」

参謀になりたかった男、ムゴン・イッセイも同じく言葉を発する。


「しかも、やられた三人に聞いたところ、おそらくだが三人を倒したのは全て同じ男だ」


「「「!!!!」」」

招集された四人に再び緊張が走る。


「そういう訳だ、その為必然的に対応策が必要となる」

「いつも通り仲間を引き連れてぼこすってわけにゃあいかねえのか?」

ハッポウの言葉に、ハゲタが反応する。


「七人衆の内三人を倒すようなやつだ、七人衆以下の実力の奴らを引き連れても返り討ちに会うだけだろう」

ハッポウは冷静に対応策を考える必要性を説明する。


「ちなみにその男の特徴は?」

「黄色い服を着て、茶髪でそしておならを使うらしい」

タロウの問いにハッポウは冷静に答える。


「おならを、『使う』?」

タロウはハッポウの言葉に疑問を覚える。


「ああ、俺もよくは分からないが、三人ともおならでやられたらしい」

ハッポウが答える。


「分かりました、既に大まかな作戦が思いついたのですが良いでしょうか?」

タロウが提案する。


「ああ、頼む」

「敵はおならで戦うのでしょう?ならばおならを封じるのではなく、おならによって攻撃される箇所を守ればいいのです」


「守る・・・・・・?」

ハッポウはタロウの言葉を理解できなかった。


「えーとつまりこれがあれでそれがそれなんですよ」

「それを早く言え」

ハッポウはタロウの言った事を理解すると、他の七人衆にこう言い渡す。


「いいか!今からOTGおならつかい撃破作戦を開始する!ターゲットはおなら使い、見つけ次第ぶっ殺せ!」


「「「「おう!」」」」

ハッポウの言葉に四人が返答し、会議は終わった。








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