詩折り

上の森 シハ

瞬きを忘れた詩の流星を見上げて(1)

星屑のワルツに流星の居眠り

耳を澄ませてみたよ

透き通ったレースカーテンの向こう側へ


揺りかごの中ではうたた寝キャンディー

魔法をかけるシュガースティックの指揮棒

ベルが合図のおやすみレスポンス

満月のクッションがお友達

羽布団を軽く踏んで空へ上がった


幸せ運ぶ斜光を受けてくるくる回りだすは

観覧車の形をした夕焼け色のオルゴール


君に贈るエルダーフラワーの青い芳香

写実に忠実な小粒宝石が戯れだし

私が両手で救うと甘い砂に変身する


こんにちは、トロイメライ

素敵なショータイムに踊りだす


明け方においで

夢の橋を渡りきる前に


待ち惚けは無しよ

キャンドルに灯る優しい火を見て君が微笑む


目覚めを促さないでね

それは遠くから来て

近寄るとチャーミング

予報は晴のちエレベーター

穏やかに雪原は溶けて

雲の階段をホップ、ステップ、ジャンプ

春が産声あげた

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る