第11話 マジックアイテム入手
「イケ、パトリの料理はどれもうまい。学食よりうまいな。」
「そうだな。しかし二条、今週の学食定食Aは大盛かつ丼プラス小カレープラス、プリンだ。食べたかったな。」
「がっかりするな。敵のリプア王国を倒したら、すぐに元の世界へ帰ればいいさ。」
「そうだな。」
キラが「二条、イケ、戻れないよ。」
「はーあ?」
僕は耳を疑った。「僕は軽く遊ぶ、感覚で来たんだ。パブロ帰れないってどういうことだ。」
イケも?
キラが「団長、パブロさん、もしかして、説明なしにスカウトして来たとか?」
パブロが黙って首を縦に動かす。
確かに教室の2階の窓にパブロの姿が見えた時に『行く。決めた。』と言ったのは僕だ。
つい、話をよく聞かずに飛びついてしまった。
もどれないと余計に戻りたくなる。なんだこの身勝手な心情は。
「上崎にもう会えないのか。告白しとけばよかった。」
イケが「二条、大丈夫だ。上崎はお前が上崎のことを好きなを知ってるぞ。」
あせった。「バレてたってことか。」
「そうだ。二条は上崎以外の女子に冷たい。お前は好き嫌いがはっきりしている。
とりあえず、二条、大丈夫だ。」
僕の肩を両手でポンポンとなぐさめてくれる。
そう言えば、おばあちゃんが時々いってたな。『機を逃がさない。できることはその時にすること。』そういって最後1個のたいやきをパクリ。僕より先に口に入れて笑ってたな。結局、しっぽの半分くれたけど。笑える。
イケにキラ、パブロが1人でニヤニヤしている僕を覗き込む。
キラが「二条大丈夫か。帰れないショックでおかしくなったのか?」
「そんな訳ないよ。ちっと昔のこと思い出しただけだ。」
「そっか。」キラが少しほっとしたようだ。続けて「思い出したのは女か?女はここにもいる。」
僕はパトリの顔を見た。
キラが「こっちだ。目の前にいるだろう。可愛い子が。」
「えーっ?ですねー。」ごまかした。
「そういえばパブロ、マジックアイテムは渡したか?」
「説明なしで連れてくるくらいだから、まだか。お前達には自身の能力アップのためのアイテムが渡される。外に出ろ。ちょうど月が出るころだ。」
この異世界では月が絶対力のようだ。
「二条、イケ両手を月にかざせ。月の光とエネルギーが融合して」ピカ―っと光。
僕の手に丸い水晶の玉。イケにはバラの形の水晶が。
「能力を発動する際、使うように。力を補助してくれる。マジックアイテムだ。」
パブロはライオンの水晶。キラはドラゴンの水晶だ。
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