自由の先

自由の先にあるものはなに、と

自分に問うても分からないから

過去を振り返ることにした


人の思い出は美化される

懐かしんで現在いまが不安になる

でもそんなことも美化されるのだろう

心が永遠に孤独なまま


物足りない

自分を抱きしめることも満足に出来ないのに

だから人は誰かを愛するのか

だから人は誰かと繋がりたいのか

孤独を埋め合わせるように

一人じゃ生きていけないから


思えば

子どもの頃と不安の中身が違う

明日の嫌いな教科、行事、給食の献立

想像がしやすいものばかりだ

今の不安は

近くも遠くも将来のこと、周りとの差異、忍び寄る脅威

一日で消えるものじゃない


でも 子供の頃よりも

今のほうがずっと自由だ

比較的好きなものを買えて

休日は長くまで寝ていられる


思い描いた自由って

こんな感じじゃないけど

何かを得て何かを失う

人生は等価交換の連続かもしれない

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