咲き誇れ、花火




 一機のヘリコプターが忙しなく夜空を旋回している。花火の音と相まって、喧しい事この上ない。これでは最後の言葉を交わすのは無理だな。傍らで倒れているライバルの姿を思い描いては目尻に皺を作る。相打ちだったのは誤算であり僥倖でもある。やったな俺たち。轟音により掻き消された。言葉と、涙が。






(2024.4.27)


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