第113話 そうか・・・

そうか・・・、


あまりにも重き、その一言。

その一言を引出したのは、かの青年。


あの当時のことは、思い出したくもありませんね。

たいした学区でもねえのに、・・・。

アンタラの出そうとしたものなどに、良いものなどあるはずもない。

園長のじいさんやベテラン保母のバアサンの時代は通用したかもしれんが、

わしには通用しないぞ!

この学区には、死んでも住むことはない!


彼は、自由の森の対応をサンドバック代わりとばかりに、

ボコボコに言い倒した。

それを黙って聞いていた、ある児童指導員氏の一言。

彼は決して、理想泥酔者ではなかった。

それゆえ、話が通じてしまう。

それだけに、お互い、気持ちが重かったわけである。

その地で遭遇する限りは。


ただし、お互いがその地から離れれば、その限りではなかった。

そこに、救いがあったのである。

ってこと。


そうか・・・。

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