第154話 ディラン ローパ



セイがサクアと作戦を話し合っている頃、アルフェス、アナベル、ヒサカの3人は、ローパ家、トルティ家、リルカサ家の当主と話し合っていた



~アルフェス~


ヒナイトからの手紙をもったアルフェスは、何事も無くローパ家が治める都市ローパに着くことが出来た


アルフェスは都市ローパに着くなり、直ぐにローパ家当主に面会を求め、アルフェスが来たことを聞いた、ローパ家当主は直ぐに会うことにし、アルフェスを応対室に通した


コンコン「アルフェス様がお着きになりました」


「入ってもらえ」


「はい」


ガチャ「失礼する」


「久しいなアルフェス」


「お久しぶりです、ディラン叔父様」


アルフェスが応対室に入ると、ローパ家当主ディラン ローパが椅子に座り待っていた


「それで今日は、どういった用件で来たんだ?態々王家主催のパーティー前に来たんだ、重要案件だろ?」


「相変わらず話が早いですね、そんなんだから母様と喧嘩になるんですよ」


「アナベルか…あいつは昔から無駄な話ばかりして、時間が掛かる女だから、私とは全てが正反対なんだよ」


ディランは顔をしかめながら、アナベルについて文句を言った


「だから私が父様の命で、ここに来たんですけどね」


「ヒナイト殿はよく分かっておる、それで重要用件はなんだ?」


「はぁ、全くそういうところですよ」


アルフェスは、ため息を吐きながら、ヒナイトからの手紙を渡した


「こればかりは変えられんな…」



アルフェスから手紙を受け取ったディランは、直ぐに封を開け手紙を読み始めた


「アルフェス、1つ聞きたいのだが」


「はい、なんです?」


「この手紙には、王家主催のパーティー前に、王都で会いたいとしか、書いてないのだが、理由は知っているのか?」


「えっ!そんなはず…」



アルフェスは、ディランから手紙を受け取り読み始めた


「…父様、重要な事1つも書いて無いじゃないですか」


「アルフェス、お前がそう言うなら、お前は重要な事を知っているのだな?」


「はぁ、父様の事です、最初から私に説明させる気でしたね」


「そうだろうな、ヒナイト殿の事だ、もし何かあった時、手紙を奪われても大丈夫な様にしたかったのだろう」


「なら、最初から言っておいて欲しかったですよ」


「それだと、アルフェスの事だ、手紙を護ろうとしないだろ?」


「そんな事は…」


「いや、お前は昔から甘い所がある。手紙の内容を知っていたら、大切な手紙を護らず、護衛達の命を優先させるだろ?」


「うっ、それはそうですが」


「だから、ヒナイト殿はアルフェスに何も教えなかったのだ。まぁ、これから直していく事だな」


「分かってますよ、当主になる為に、甘さを直す必要があることは」


「そうか、分かっているならいい。それで重要な内容は何だ?」



アルフェスは、姿勢を正し、セイの事を、ディランに伝え始めた


「ふぅ~…ハーデス王国正統後継者が現れました」


「なっ!」


「名前は、セイ フォン ハーデス様、魔剣ハーデスの持ち、冥王様の命を受けて動いている方です」


「有り得ない…」


ハーデス王国後継者の話を聞いたディランは、驚き固まってしまった


そんなディランを気にしず、アルフェスは話を続けた


「セイ様は、冥王様の命で動いている最中に、襲われているヒサカを助け、私達が未だに、ハーデス王国に忠誠を誓っている事を知り、トーカス王家を滅ぼす手伝いをしてくれます」


「・・・・・・・・・・・・」


「セイ様が、ハーデス王国貴族の子孫の為に動いてくださるのです、私達は命を懸け、セイ様に付いていきます…ローパ家はどうしますか?」


「・・・・・・そんな話をされて、動かない訳にいかないだろう…ローパ家当主として、全力で協力する!」


「ふぅ~よかった、ならディラン叔父様、一緒に王都に向かいましょう」


「ああ、直ぐに準備する!」


アルフェスの話を聞いたディランは、直ぐに近くの執事に命令し、王都に行く準備をし始めた



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