第131話 ヒント



「はぁはぁはぁ、ミーシャとロスト、はぁはぁはぁ、後で絶対に、はぁはぁ、殺す!はぁはぁ」


「ビビリのガイトには無理♪」


「弱虫ガイトはお年寄り~♪」


「はぁはぁはぁ、絶対に殺す!はぁはぁはぁ」


ミーシャとロストを追いかけ、力尽きたガイトは、地面に倒れ込み、息を整えていた


ミーシャとロストは、息を整えているガイトの横に立ち、音程を取りながら、ガイトをからかっていた


それを見ていたセイとソウカは、歩いて3人に合流した


「…本当に仲が良いな」


「はぁはぁ、何処がだ!2人に毎回からかわれる、、俺の身にもなれ!、はぁはぁはぁ」


「からかうのは、仲が良い証拠だろ」


「はぁはぁ、腐れ縁の間違えだろ」


「それにしても、ガイトは体力ないな、よくハンターで生計を建てられるな」


セイは、一向に息が整わないガイトを見て、本当に体力が無いんだと思った


「はぁはぁ、うるせぇ!これでも、凄腕のハンターだぞ!」


「いや、ガイトは凄腕じゃ無い」


「そうよ、ソウカの魔法があるから、ハンターとして生きていけてるんでしょ」


「そうなのか?」


「えっと、まぁ、そうですね」


ガイトの凄腕発言を、ミーシャとロストが直ぐに否定して、それを聞いたセイが、ソウカに確認すると、言い辛そうに認めた


「でも!私1人だと、まともに魔物を倒せないので、持ちつ持たれずですよ!」


「でも、ソウカなら、もっと腕の良いパーティーに入れた」


「それは、私も思ってた」


「他のパーティーなんて嫌ですよ!私は皆と一緒に居たいから、ハンターになったんですから!」


「「「ソウカ!」」」バッ「キャ!」


ソウカが照れくさそうに言うと、それを聞いた3人は、嬉しくなり、ソウカに抱きついた


(本当に仲が良いな~…っとそろそろ行かないとマズイな)


それを見ていたセイは、音を立てずに、ゆっくりとその場を離れ始めた


「…あっ!セイ!どこ行くの!」


「いや、急いでるから、そろそろ出発しようと思ってな」


「逃がすか!捕まえろ!」


「「「了解!」」」


「ちっ!捕まるか!」


セイは、ゆっくりとその場を離れ始めたが、ミーシャに見つかり、ガイト達に追いかけられ始めた


「セイ!何者か教えろ!」


「そうよ!せめて教えて行きなさい!」


「俺も気になる」


「私もです!」


「だから、ただのハンターだって、言ってるだろ!」


「そんな嘘が通じるわけないだろ!」


「魔剣を持ってる時点で、ただのハンターな訳がないわ!」


「同意、魔剣を持ってるハンターはいない」


「ちっ【魔足】!」


「あっ!空に!」


セイは、追いかけられながら、【魔足】を使い空に逃げた


「…そんなに知りたいなら、冥王様の領域に行ってみるといい!そうすれば、俺が何者か、少しは分かるぞ!」


セイは、空を走りながら、4人にヒントを残し、かなりのスピードで走っていった



セイが空を走っていくのを、見ている事しか出来なかった4人は…


「…早いな、もう殆ど見えないぞ」


「本当にセイって何者なの?」


「魔剣に魔法、普通と違い過ぎる」


「…多分ですけど、セイさんの魔法は、空を走る魔法じゃないと思います」


「「「っ!」」」


「…ソウカ、どういう事?」


「セイさんが、空を走っているのを見て思ったんですけど、普通の魔法は、属性があるんです、なのにセイの魔法には属性がなかった」


「「「・・・・・・・・」」」


「…本当にセイって、何者なんだろうな?」


「分からないわ…でも最後にヒントはくれたわ」


「冥王様の領域」


「…私、決めました!絶対にセイさんの正体を、探し出して見せます!」


「…よし!俺も手伝うぜ!」


「そうね、私も気になるもの」


「同意!俺も気になる!」


「なら、トーカスでの用を済ませたら、ハンター都市メイトに向かうぞ!」


「「「賛成!」」です!」


ガイト、ミーシャ、ロスト、ソウカの4人は、ハンター都市メイトを拠点として、冥王の領域に挑み続ける事になる


3年後、領域を抜けた4人は…




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