第23話 国王の悩み
「シスター後、どれくらいで王都に着くの?」
「後10日ぐらいかしら」
「結構かかるねセイ?」
「でもマーサさんのお陰で馬があるだけ早い方だよ」
「そうね、荷台に食べ物や旅に必要な物が積まれたてから、他の村や町によらなくていいのは、ありがたいわ」
「その内お礼をしなきゃね」
「あぁ、ちゃんとお礼しなくちゃな」
セイが町を出て王都に向かっている時、時を同じく冥王ハデスも動き出した
「ふっははははは」
「どうなさいましたハデス様」
「セバスか、今良き情報と腹立たしい情報を神から聞いた」
「それはそれは」
「お主も聞けば儂と同じ想いを抱くぞ」
「ならばお聴きしても?」
「うむ、まず良き情報は儂の血筋生きておること」
「!あり得ませぬ、あの時王子は…」
「記憶を無くし生きておったらしい」
「では王子に子供が?」
「あぁその子孫の話も聞いた」
「ならばすぐ探さなくては」
「まぁ待て、話には続きがある、儂の子孫は今ハービス王国の王妃じゃ」
「それは…ならば会いに行きましょう」
「あぁもちろん会いには行く、だが他の事も聞いた」
「何でございましょう?」
「王妃には子供がおり、側妃達に命を狙われ信頼する者に預けられた」
「ではその子供をまず!」
「そう話を急ぐな、信頼された者は追手に追い詰められ教会に子供を預け、子供共々身投げしたように偽装した」
「ならば子供は教会で?」
「あぁ教会で育っておったが、領主に遺伝を狙われ今は王都に向かっている」
「ならば王子の子孫に手を出した者たちに、報いを与えましょう」
「無論一族郎党皆殺しにする、そのためには3日後のハービス王国との協定は儂自ら行く!」
「お供させて頂きます」
「うむ将軍達にも伝えよ!事の次第で戦争をするとな!」
「はっ!」
それからセイが後1週間辺で王都につく頃、王都では冥王ハデスが直々に協定の話にに来たと下から上に大騒ぎにっていた
その知らせを聞いた王は会議室で頭を抱えていた
「何故だ?何故冥王が直々に協定の更新に来る、今までは部下に任せて、国王が変わった時しか来なかったではないか」
「分かりませぬ、ですが何かがあったのでしょう、冥王が動く時は必ず理由があります」
「レインか、近衛騎士団長のお主ならもしもの時は冥王を止められるか?」
「命に変えてもと言いたいところですが、相手があの冥王では時間稼ぎもできませぬ」
「そうだろうとも、200年前に強国として知られていた国が魔獣の王に戦争を仕掛けたった1週間で滅ぼされているのだから」
その時1人の男が部屋に入ってきた
「おや?陛下と近衛騎士団長じゃないですか、こんな所で何をしているので?」
「宰相か…お主こそ何故ここに?」
「私は2人を探しに来たのですよ、冥王様がもうすぐ御出でになるのに2人がいないと困るでしょ」
「もう来るのか…ならば騎士団長を集めなければ」
「いえ、この度の協定は私と近衛騎士団長、陛下の3人で行います」
「それは!もし陛下の身に何かあったらどうするのだ!」
「そのもしが起こらないように、3人で行うのです」
「どういう事だ!宰相!」
「団長達は、王位継承問題で揉めています、下手に揃えれば何をするか分かりません」
「国の一大事に問題を起こすと言うのか!」
「起こさないようにするために外すのです」
「貴様!騎士を侮辱する気か!」
「やめよ!2人共!少しは落ち着け!」
「「・・・・・・・・」」
「宰相は侮辱する気はない、ただ可能性が少しでもあるなら外すべきだど言っておるのだ、そして騎士団長は騎士は普段は揉めていても、国の一大事に足の引っ張り合いはせぬと言いたいのだ、どちらも正しいが、この問題に万が一でも失敗の可能性は置いとけぬ、故に今回は3人で行おう」
「分かりました…しかし今陛下に何かあれば国が滅んでしまいます」
「何を言っている、余が死んでも子供たちがなんとかするだろ」
「……宰相お前から言って差し上げろ」
「は?嫌ですよ!貴方が言い出したんですから、貴方から言ってください!」
「無理に決まっているだろう!」
「お前達は何が言いたいのだ?」
「「・・・・それは…」」
「はっきり言え!」
「では宰相から言います!」
「はぁ?お前!」
「では宰相から聞こう」
「はい…(レインお前後で覚えてろよ!)」
「陛下はご存知ないかもしれませぬが、今は王子達は、お互いに殺し合っております」
「はぁ?ありえぬ!教育係と側妃かは何も聞いてないぞ!」
「そもそも側妃が原因です」
「側妃がか?」
「はい…始まりは側妃が王妃の座を狙ってかです、最初側妃達は結託し王妃を狙いました、しかし王妃を害する事ができず王妃の座を諦めたのです」
「なんだと…では何故子供たちが殺し合いをする?」
「側妃達は、王妃の座より、国母の座を求め始めたからです、そのために子供たちに王になれと教育しているのです」
「何故今まで余の耳に入らなかった!」
「側妃達は、メイド、教育係、騎士達を取り込み一切の情報を外部に漏れないようにしているのです、私とキースもつい先日知りました」
「騎士団長達は全員取り込まれていると?」
「いえ騎士団長達はただ誰が王にふさわしいか揉めているだけです」
「ただ側妃の生家が裏で協力しています」
「・・・・・・・・」
「陛下、ショックでしょうが気を確かに」
「冥王様との協定が終わり次第ことを進めましょう」
「…あぁ、此度の件が終わり次第側妃と子供達を止めねば、2人共協力してくれ」
「「はっ!」」
こうして国王は初めて自身が家族のことを何も見ていなかったと知る、だが側妃達の問題は思わぬ方向に進むことになる
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