アイデアNo.003 結婚式:シーン

 パイプオルガンの荘厳な音色のなか、神父の声が響いた。


「新郎と新婦は誓いの口づけを」

 

 その声で新郎は新婦のヴェールをめくる。

 新婦が静かに瞳を閉じたのを合図に、新郎は若く艶やかな唇に己の唇を近づけてゆく。

 誓いの接吻が交わされる、その瞬間――新郎は苦悶に表情を歪めた。

 

 会場から女性たちの甲高い悲鳴があがる。

 ウエディングドレスに隠していたナイフで、新婦が新郎の胸を刺したのだ。

 新婦が無表情に新郎からナイフを引き抜く。そのとたん、あふれ出した血液が純白のドレスを赤く染めた。



▼▽▼▽▼▽



 これは……プロローグで使おうと思ったアイデアですね。

 思いついた時は名作の予感! と思ったんですが……よくよく考えると、わりとありきたりじゃね? と思えてきて。

 結果、そのままになりました(笑)

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