転生したら奴隷だったので、手に入れたスキル「レベルアップ」で、異世界の王子に愛される為に、わたしつよくなりますっ!

水無月

〜プロローグ〜

1.異世界転生したら奴隷になっちゃってました。

私、高坂明美はどこにでもいる地味な高校生活だ。

特に何かに秀でている訳でもない。

教室の隅っこでメガネで本を読んでいるそんな女子だ。




今日もいつもの様に家に帰る。

部活なんてめんどくさくてやってられない。


「さ、早く帰ってメティス王子とイチャイチャしないとね~」


私はスマホの乙女ゲームにハマっていた。


私も悪かったと思う。


スマホに夢中になりすぎていた。


横断歩道だから大丈夫と、そう思っていた。





「高坂さん危ないっ!!!!」




私はトラックに引かれた。

どうやら居眠り運転らしい。


私は救急車で運ばれたけど、もう意味が無い。

だってもう死んだのだから。













「さぁ、目覚めなさい」

「ん………?なに?メティス王子……?」

「メティス王子ではありません。わたくしは神です」


「へ…?神様?」


思わず私は変な声が出た。どうやら死んだみたいだ。

白い空間に羽の生えた女の人が目の前にいる。

私は目を擦って、頬を引っ張った。


「あれ……痛い…現実?」

「現実……とは言い難いですが、まぁそんなところです。初めまして高坂明美さん。わたくしは神を勤めている者です」

「神を務めるって……仕事なんですか?」


神様って役職なんだ!公務員とかなのかな?


「……高坂明美さん、あなたは残念なことに居眠り運転をするトラックに引かれ死んでしまいました。ですのであなたに選択肢を与えます」

「選択肢…?」




一.この白い空間で楽しく暮らす。

二.異世界に転生して0から生きる。




「さぁ選びなさい」

「この白い空間で楽しくって何ができるんですか?」

「あちらの方々と将棋などで遊べる他、地上の者たちを眺められます」


しょうもなっ!!

今どきスマホもあるのに将棋はないわ~。


「異世界に転生したら?」

「異世界に転生すると、そのままの姿で転生し0からやり直すことが出来ます。その際、欲しいスキル・・・を差し上げます」



スキルかぁ……私はゲームとかよくやるから、どっちかというと異世界に行ってみたいかな?



「じゃあその異世界に転生するでお願いします神様」

「分かりました。では、望むスキルを教えてください」



スキルねぇ……どうせ0からやるならレベルとかどんどん上げていきたいよね。

私コツコツやるのは昔から得意だし。図工とか結構得意だったし。


「じゃあ『レベルアップ』ください」

「分かりました。では、高坂明美さんあなたに神の祝福があらん事を」



私の周りが光出した。

眩しすぎて目が開けてられない…!!


















「………………あれ?」


なんか臭い……何この匂い。


なんか私から臭う気がするんだけど……え?



「おら!さっさと歩けこのノロマッ!」


「いたっ」


ちょっと前が見えないんだけど!

なにこれ麻袋?え!?えぇぇぇぇ!?



どういう事!?神様!?!?



するとようやく視界が開けた―




「あ……ようやく見え…………えなにこれ」



私の視界に広がっていたのは、真っ暗な檻の中だった。



「…えっ………牢屋?」





《高坂明美:レベル1【奴隷】》

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