アリス・ザ・イーヴィル

第6話: アリス対真の深淵竜王（２）

"ああ、くそっ…これを忘れていた。"

爆発が起こる前、アリスは両腕に取り付けられた大きな盾二つに武器を全て取り替えました。アリスはウォリアー／アサシンから純粋なタンカーに役割を切り替えました。

アリスは冷静で冷静な心を保とうと努めました。パニックにはならないように。

アリスの両方の盾は非常に似た形をしており、組み合わせるとデーモンの顔であるホゴスを形成します。ホゴスはゲーム「モンスターランド」のストーリーに登場する九柱の悪魔の一柱です。

"Origin Skill ：ホゴスの娘！！"

アリスは二つの盾を一つの非常に大きな盾に合体させました。盾はすぐにアリスの装備全体を覆い、彼女に非常に高い防御力を与えました。

最後に、巨大な爆発が起こり、空を覆っていた雲と塵を一掃し、何百万もの星で散りばめられた夜空が現れました。

【Origin Skill】は非常に長いクールダウンを持つ最高レベルのスキルです。【Origin Skill】の下には【Ultimate Skill】と【Special Skill】があります。爆発が終わると、アリスはすぐに武器を金色の模様のついた茶色の矢に切り替えました。

"このモンスターはかなりの厄介者ですね。"

アリスはますますいらだちを募らせましたが、冷静を保とうとしました。

"このちくしょうモンスターが基地の近くで爆発したら、基地とその中身が壊れるでしょう。"

"3400メートルの高度にいるのはとても幸運ですね。"

アリスはS+ランクの防具を着ていましたが、その攻撃を受ければ防具に深刻なダメージを与え、貴重な素材が必要になるでしょう。

さらに、他のプレイヤーに狙われないように警戒しなければなりません。モンスターランドの世界では、[PK]や[Player Killing]に参加したいプレイヤーは、通常、巨大なモンスターを倒すのを待ちます。通常、そのようなモンスターを倒した後、彼らの多くのスキルがクールダウンし、マナが低くなります。

アリスはすべてのスキルを使えばTADLをより早く倒すことができましたが、真の深淵竜王を倒した後にさらなる戦いがある場合を考え、多くのスキルを保持しました。

攻撃の数秒後、アリーナがアリスに近づいてとても心配そうに見えました。

"アリス様!!!"

アリーナは大きな心配の声を上げました。それを聞いて、アリスは微笑みました。転生する前、アリスをよく心配していたのは両親と妹でした。

（この感じ…家族か。とても心強い。）

アリスはこの世界で家族ができそうでとても幸せであり、同じ後悔を繰り返さないで済むようでした。アリスはそのことを誓いました。

"大丈夫ですか、アリス様？"

"怪我はありませんか？"

"防具にダメージはありませんか、アリス様？"

アリーナはパニックになり、アリスの防具のすべての部分を確認し始めましたが、アリスの防具にはダメージがありませんでした。

"心配しなくてもいいわ、アリーナ。このような取るに足りないモンスターに負けるわけがない。"

アリスは心配そうなアリーナを安心させようとしました。

"分かりました、アリス様、ごめんなさい。"

"大丈夫です、このモンスターを倒すことに集中しましょう。"

"了解です！"

モンスターランドのゲームでは、アリーナはアリスが盾を使って防御のために役割を変え、タンカーになるのを見たことがなかったので、アリスがそんなに高いダメージを受けても耐えられるとは驚いていました。

その後間もなく、ホワイトフォックスもアリスに近づきました。アリスはホワイトフォックスの頭をそっと撫で、まるでペットを愛情深く撫でるかのようにしました。

"ハハハ、賢い子だね。"

"はい、ホワイトフォックスはその仕事をよくやっていますね。"

アリスがホワイトフォックスの頭を撫でて称賛を受けると、ホワイトフォックスはとても幸せそうでした。まるで頭を撫でられると喜ぶ犬のようでした。

さて、少し前に戻りましょう。具体的には、真の深淵竜王が地下から現れ、アリス、アリーナ、そしてホワイトフォックスを攻撃しようとしたときです。

ホワイトフォックスは素早く身をかわし、真の深淵竜王との距離をとりました。ホワイトフォックスも真の深淵竜王にかなりいらだっていたので、[オリジンスキル]を発動することにしました。

【Origin Skill：上位神話モンスターのオーラ】

一瞬にして、白いオーラが現れ、広い範囲に広がり、真の深淵竜王の体に影響を与えました。これにより、真の深淵竜王は大きな危険と恐怖を感じ、高いところに飛び立ちました。

"ガオォォ......"

その後、ホワイトフォックスは逃げる真の深淵竜王を追いかけるために空中に飛び立ちました。真の深淵竜王は、ランク43とかなり低い位置にあるため、低位の神話モンスターとされていました。

モンスターランドでは、二つの神話モンスターが同じ場所にいると、より低いランクのものが一般的に逃げ出すことがあります。それはより高いランクのものよりもより恐れているからです。

アリスになつくまで、ホワイトフォックスは神話モンスターでした。

真の深淵竜王を追いかけるために空中を高速で飛びながら、ホワイトフォックスは魔法を容赦なく放ち続けました。もちろん、ホワイトフォックスは動物なので魔法の詠唱を口にすることはできませんが、詠唱をせずに魔法を使うためにより多くのマナを使いました。

【Maxima Magic：True Icy Pillar】

【Maxima Magic：True Icy Burst】

ホワイトフォックスの体の上方から、魔法陣が現れ、真の深淵竜王の尾に向けて氷柱を放ちました。

そして魔法は真の深淵竜王の尾に続けて爆発し、TADLの体の尾部が徐々に凍り始めました。

もちろん、これによりTADLは自分よりもはるかに強力な神話のモンスターからの攻撃を感じ、かなり急速に高い位置に飛び上がりました。

ホワイトフォックスは容赦なく魔法を続け、ホワイトフォックスが放つすべての呪文は非常に高いダメージを与えるSランクの呪文でした。

この状況は、怒った犬に追われているようなものでした。

しかし、[オリジンスキル]の効果が薄れ始めると、真の深淵竜王は周囲を爆発させるスキルを即座に使用しました。爆発が起こる前に、ホワイトフォックスは自分を守るために氷の盾を作りました。

アリスがアリーナとチャットしていた前の出来事、それに続いてホワイトフォックスが現れたときは、わずか十数秒しか続かず、非常に短いものでした。彼らは戦いを続けなければならないことを知っていたからです。

爆発の後、真の深淵竜王の繭が現れました。この繭は絶対的な免疫力を持っていたので、攻撃しても無駄でした。

"このくそったれの生き物を倒す前の最後の一歩だね。"

"もちろん、アリス様、この愚かな生き物は体を覆う鱗を再生するためにHPを犠牲にするようですね。"

"その場合、HPは20％ほどになるはずです。"

"そうですね、そうでしょう。"

"アリーナ、すべての[オリジンスキル]を使いましたか？"

"はい、もちろんです！アリス様の命令を待っていました。私の最強のスキルを命令なしで使いたくなかったので。"

アリスはしばらく考え、何かを理解したようでした。この世界にすでにいる仕える者やNPCは、命令に非常に縛られており、指示されたことしか行わないようでした。

（将来的には、彼らに命令に縛られず、自発的に行動する訓練を与えるべきかもしれない）

アリスは一瞬微笑み、すぐに真の深淵竜王の完全に再生された鎧と鱗を狙いました。アリスは武器の究極のスキル、[ガイアボルグ]を使う準備をし、矢を撃つ準備をしました。

"これで全てを終わらせる時ですね。"

アリスは広く笑い、悪役のような表情を見せました。