青き騎士
飛鳥京香
青き騎士ー第1回第1話
私の中の彼へー青き騎士ー《アイス》と人の戦争で、少女暗殺組織ローズバットの沙織は、共生装甲機体・零号を操る独立装甲歩兵・翔と恋に落ちる。沙織には過酷な運命が待っていた。彼女は人類を新たな旅へ導く
この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n5222dc/1/
私の中の彼へー青き騎士ー第1回
地球人民の王となった、私,沙織(さおり)は、アイスとの戦争の折、彼と出会う。彼が伝説の蒼き騎士とは気が付かなかった。
●■私の中の彼へ「青き騎士」■は、人工頭脳装甲機・「零レイ」と装甲機パイロット翔と人類の敵「アイス」との戦い。そして翔と暗殺集団ローズバット「沙織」との愛の物語。
●まわりは荒野だった。それも血みどろの荒野だった。改造された彼・翔の視覚は、風景を人間とは異なる視点からながめた。零の力で見ることができる。翔の乗る、人工頭脳装甲機・零の電子のグリッドが、彼、翔の眼の前に拡がっている。軍務についた最初は、希望にみちあふれていた。未来は栄光で満ちあふれているはずだった。対「アイス」戦が彼の未来希望を打ちくだく。ーーー。
私の中の彼へー青き騎士ー第1回
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
もう、かなり昔の事だ。私,沙織さおりは、まさか彼,翔しょうが、
私の探し求めていた「青き騎士」だとは、その時は、気がつかなかった。
若気のいたりというものだろう。
もし、あの時……。
いや、もうやめておこう。
時間は、2度と戻ってこない。
シーン2
「恐い子だよ」
その時、私は何をしていたのだろう、記憶はなかった。
「何しろ、この子の頭の中には、悪魔が住んでいるのさ」
養父母が言った言葉だ。私の耳の奥にいつも残っている言葉だった。
その時も、私は彼らに尋ねていた。
「アイスフイールド」のそばにある小さなコロニーだった。
コロニーの前を連邦軍の車両が轟音をたててとうりすぎていった。
「ねえ、それどういう意味なの」
「ふん、自分で知っているくせに白々しい子だよ」
「そうだ、どうせ、私達の事も、心の中ではあざわらっているのさ」
なぜ、どうして、私を、普通の子供のように扱ってくれないの。
確かに私は父と母をうしなって、法律により、救済され、この父母におしつけられた子供だった。
が、この時、地球は、生か死のせとぎわだったはずだ。
《アイス》との戦争でたくさんの人々が死んでいた。
ともかくも、この私に対する疑問、救済が、私の長い旅の始まりだった。
《人民の王》となって私がさとった事は、
私が、あの人にとって《青き騎士》だったという事。
そして、気づいた時には、あの人はとても手がとどかない遠いところにいた。
私が、彼をうらぎり、そして彼は死んだ。
(続く)
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます