エセ科学エッセイ

エセ科学療法・癌治療詐欺

SFの世界で、光の速さを超えるスピードで宇宙を飛翔する「超光速航法」　というものがある。

別名「ワープ航法」とも呼ばれるこの技術は、古今東西、さまざまなSF小説や映画で描かれてきた。もし光速より速く飛べたなら、月や火星の日帰り旅行はもちろん、別の惑星系や銀河へ旅することも可能になり、まさにこの宇宙を闊歩することができる。

で・・私は聞きたい。

「あなたは将来、ワープドライブが実現できると思いますか？」

もしイエスならあなたは相当ヤバイ・・

ワープドライブの考えは、1994年にメキシコの物理学者ミゲル・アルクビエレが提唱したSF的発想なのだ・・あれは確か、30年以上前の古いSFで・・テレビドラマのスタートレックで世界に知れ渡った。と記憶している。

癌治療に免疫細胞療法というものがある。文字を見れば最先端科学のように思えるかも知れないが・・それは、活性化リンパ球療法と呼ばれ１９８０年代に研究されていた４０年も前の古い方法なのだが・・現在でも最新療法のように宣伝されていて、治療効果を信じている人も多い。免疫とか細胞と聞くと最新のものと言う勘違いをする人が多いからだ。ちなみに免疫細胞療法は今になってもエビデンスが証明されておらず保険で採用されていない。にも拘らずこの療法で大金を稼ぐ悪徳病院が多い。というか・・野放しになっているのが現状なのだ。

免疫とかDNAとか聞くと何となく科学的に思えて信頼してしまう人が多いのではないかと思う。

現在日本に癌患者はとても多く・・皆、（溺れる者は藁をもつかむ）状態なのだ。そしてそれに付け込む医療者も多く、毎年莫大な利益を上げているのが現状なのだ。しかもそれが野放しになっているのだ・・

何故野放しなのか？？

それについて説明したい。

ご存じのように弁護士会というものがある。

弁護士は自分の信頼性を弁護士会員になる事で担保しているのだが、もし不正や詐欺に係わる仕事をすれば弁護士会を除名されて会員資格を失う事になる。そうなれば信用を失い仕事ができなくなるのだが・・

いっぽう医師会では除名というシステムは無く悪徳医師や悪徳病院が野放し状態なのだ。残念な事に、これは先進国では日本だけである。

それでは我々はどうすれば良いのか？

最善の方法は、正しい情報にアクセスするしかない・・が、それは極めて難しい。ネットでは詐欺師が手をこまねいてあなたを待っているからだ。

私がお勧めするのは「がんに強い病院ランキング」で検索を掛ける事だ。そうすれば国立や県立のがんセンターが並んでいると思う。そこにアクセスして相談するのがベストだ。決して自分で判断しない方が良いと思う。

ちなみに次のキーワードがあれば疑った方が良いので参考にしてほしい。

免疫細胞療法

高度ビタミン療法

水素療法

ネオアンチゲン療法

温熱療法

ガンワクチン

癌が消えるサプリ

癌が消える食事療法