第4話やっぱクトゥルフ勢はダイスが狂う。

とりあえずはニャルらしき人を放置し、俺は掘っ立て小屋へと向かった。

 木や石を寄せ集めて作ったような小屋だった。

 本当に原作と同じみたいな作りしてるな、まぁ、原作は原作で描写だけしかされてないから原作再現ではあるか。

 その小屋の入り口らしき部分には、大きめの一枚板が扉のように立てかけられている。

 とりあえずは蹴飛ばすか。

 俺が扉をキックしようとすると、俺の目の前に画面らしきものが現れ、

 [キック(25)→決定的成功クリティカル/スペシャル(3)

 ダメージ2d6+1d4 (2D6+1D4) > 8[3,5]+4[4] > 12]

 と表示されると、扉は大きく吹き飛ばされ、粉々に粉砕され、扉は見るも無惨な破片へと変わっていってしまった。

 ※読者へ、これらの判定は、実際に小説を書く際にダイスを振っております。なので自分でもこれからどんな感じで物語が進むのか見当がつきません。ご了承ください。

 あれぇ⁈初手クリ⁈と言うか、一行動につき勝手にダイスが振られる感じか、クリティカルとかの成長判定も俺が使っているハウスルールと同じか...

 [クリティカルチケットor技能値成長を選択してください]

 と続けて画面が表示される。

 うーん、とりあえずは成長判定かな。

 [成長判定(25)→失敗(47)

 成長度2d10→(4,9)13

 キック(25)→(38)]

 よっしゃ!13も上がった!

 説明しよう!

 ハウスルールとはCOCにおける自分がKP、GMをする時に扱える独自のルールである!

 例を挙げるなら技能値成長の判定やダメージ計算法など。

 今回の場合自卓ではクリティカル(出目が1〜5)した時にクリティカルチケット通称クリチケを入手する事ができ、1〜3と100の値が出た時はクリチケを破棄し成長判定を行うことができる。

 と言うかKP(ニャルラトホテプ)がいなくても勝手に行動できるのか...。

 そして俺は粉砕された扉の先を見ると白育化した人間の遺体が横たわっていた。

 俺は、自分の未来の姿を暗示しているようなその無残な遺体を見て、恐に背筋が凍った。

 [SANチェック0/1d2

 【正気度ロール】 (1D100<=75)→失敗(84)

 減少度1d2 (1D2) > 2

 SAN : 75 → 73]

 クトゥルフ勢だから大丈夫だろ、とか調子に乗っていたが、それは甘かった、確かに俺はその無残な遺体を見て、恐に背筋が凍った。心の底では全く持って背筋なんか凍っちゃいなかった。今の恐怖感は俺自身から発せられたものではなく、なんと言えばいいのかわからないが、植え付けられる避けようのない強制的なものなのだろうと感じた。

 「すっごく、グロいな。」と口にしてしまうほどだった。

 俺は心の底から早く帰りたいと願うのであった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る