スプーキードール
細谷 幸叶
1, 変わらない日常
キーンコーンカーンコーン----
学校のチャイムの音が校内に響き渡る頃、
私は彼女に頭を強く掴まれ、そのまま便器の中へ顔を突っ込んだ。
「ゴボゴボ、、、、ブハァっ!!」
(息が苦しい…助けて…)
「ギャハハ!!きったねぇ〜!!」
私をトイレに連れてきた4人組の笑い声が響く。
限界が近づいたタイミングで髪を引っ張られ、やっとの思いで息を吸う。
「ゲホ、ゲホ、ゲホ、、、おぇっ…」
トイレ独特の匂いに思わずえずいてしまった。
その姿を見て4人組はさらに面白がる。
「くっさ!」
「ちょーウケるんだけど笑笑。あ、誰か動画撮った?」
「はーい!バッチリ撮れたよ〜」
「あとでグループに送っといて〜」
「り〜」
「あ、もうこんな時間か。うちこの後、智くんとデートだから帰るね。」
「私たちも帰ろ〜。神城さん片付けよろ〜。」
4人組は嵐のように去っていった。
「はぁ…はぁ…はぁ…」
しーんと静まり返るトイレに響く私の息遣い。
(なんで私がこんな目に遭わないといけないのだろう…。みんな死ねばいいのに…。)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます