双葉紫明

第1話

夏生まれの彼女は、もうじき12歳になる。

ちいさいけれど活発で聡明な彼女は、学校でも人気者だった。

  

わたしは柚乃。

お山の村の小学校6年生なんだよ。

可愛くて優しい大好きなママと、お兄ちゃんと妹と暮らしてるんだ。

パパは時々しか帰って来ないし、ヘンテコだけど面白くて、ほんとは優しいの知ってる。


お金はないけど、楽しい家族だよ。

でも、ママに怒られるのはもううんざり。

いくらわたしがしっかりものだからって、お兄ちゃんも妹もだらしないのに。

疲れた時は、ちょっとわがまましたり、わたしだってイヤイヤしても良いじゃん?

パパがママをニコニコさせてくれる時は助かります。

そんな時、幸せだなって思うの。

あ、友達が呼んでる。

それじゃ、またね。

今のおはなしは、絶対ナイショにしてね!

絶対だよ!

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