怪盗仔猫 VS わんわん警察

陽菜花

①100年以来のバトルのはじまり

プロローグ

「「待て!!!止まれ!!!」」



日が暮れる、薄暗い街。

人気のない道でわたしは必死に走る。

ここで、負けるわけにはいかない。



――絶対に、逃げ切るんだ。

――絶対、捕まえるんだ。



とは言っても、ずっと走り続けている。

訓練をして体力をつけてきたとはいえ、さすがにそろそろきつい。


「悠太、いつまで走るの?」


「この先は行き止まりだ」


幼馴染みかつ相棒が腕の特殊なウォッチを見て教えてくれた。

この機械便利なんだよね。


「じゃあチャンスじゃん!」


「そうだな。追い込むぞ」


「了解!」


悠太の言った通り、行き止まりがある。

これは、マンションかな。

結構高い……

さすがにこの高さに猫ちゃんは無理でしょ。


「そこまでだ。大人しくしろ」


悠太が猫ちゃん2人に拳銃を向ける。

目の前に高い壁があるのに2人は妙に落ち着いている。


金髪男子は黒猫、白メッシュのロング黒髪女子は白猫。

猫耳と尻尾が可愛いし、めちゃくちゃもふりたいけどここは我慢、我慢。



「ブラン、いくぞ!」



黒猫の一声に、猫ちゃんは2人はマンションの横の壁を大きく蹴り、大ジャンプした。


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