世界設定

職業と魔法適性について (近況ノートより転載)

職業と授けの儀について


この世界の"職業”は魔物蔓延る世界の中で人々が生き残れる様にと女神様が用意したシステムです。その為生まれながらに“職業”を授かると言った事は無く、教会において授けの儀を受ける事で初めて“職業”を得るとこが出来ます。


登録条件


満十二歳である事

これは職業による補正が"この世界で生き残る為の力を与える”と言った目的である為、その力に振り回されない精神性が身に付くであろう年齢の十二歳からと定められているからです。


女神像の前で授けの儀を受ける

女神像はこの世界における天界との接点であり、要するにアクセスポイントの役割を果たしている為システム登録に必要な場所となります。


司祭により授けの儀を行って貰う

神官の職業スキル“祝福”は、本来天界とのアクセスの為に必要な技能です。司祭はその職業スキルの練度を上げた者で多くの民と天界を繋ぐ事が出来ます。

また司祭となるほどの者であれば女神像の前でなくともシステムの恩恵を人々に分け与える事が出来ます。但しそれは精神を安定化させ体調を整えると言った限定的なものであり、病気を回復させたり怪我を治したりと言った事は出来ません。

授けの儀とは女神像の前でこの祝福を行う事により天界の職業システムにアクセスし、職業登録を行う事を指します。

(注意)

“祝福”は神官・聖女・僧侶等の聖職者と呼ばれる者の職業スキルです。

日頃から多くの人々に祝福を行い熟練度を上げれば司祭でなくとも授けの儀を執り行う(システムにアクセスする)事が出来ます。但しこうした事は人族の中では知られていません。授けの儀は司祭以上の者にしか出来ないと言うのが常識となっています。


授けの儀とスキル

人族はスキルに関する制約を受けています。スキルとはその行動や修練により身に付く技能の事を指します。但し先天的スキルや職業スキルと言ったものは所謂ギフトであり、本人の努力には関係なくその能力を発揮します。

またスキルの中には努力では身に付かない種類の者も多く、それらは女神様の慈悲と言われています。

後天的に努力や環境で身に付けたスキルは十二歳の授けの儀を迎えるか十五歳になった段階で発現反映されます。これはスキルの持つ補正力が強力なため、要らぬ諍いを起こさぬようにと言う女神様の配慮によるものです。



魔法適性について


魔法適性はその者の持つ魔法の方向性と使用許可についてを表したものになります。

魔法適性には先天的魔法適性と職業補正としての魔法適性があり、魔法職を授かる者は必ず先天的魔法適性を所持しています。

また魔法職を授からなくとも魔法適性のある者も先天的魔法適性と言えます。

職業補正としての魔法適性は治癒術師の光属性魔法適性や鍛冶師の火属性魔法適性がそれにあたります。ただしそれは魔法使いの持つ魔法適性とは違い制約のあるものと言われています。


先天的魔法適性があり魔法職である

魔法の制約がありません。努力次第で最上級魔法も使う事が出来ます。但し天使や神が使うような天界魔法と呼ばれるもの(神罰の際に使われた)は魔力量及び魔力制御の関係で使う事が出来ません。

過去において魔方陣・魔法陣・呪術・神具等を駆使し再現を試みた国がありましたが、魔力暴走を起こし滅んでいます。


先天魔法適性はあるが魔法職ではない

努力次第で中級魔法まで使う事が出来ます。魔法職の様な補正が無いと言う事もありますが、中級までの使用制限が掛かっています。単純にシステム的な問題です。


職業補正による魔法適性を受けた者

職業補正による魔法適性は治癒術師以外は生産職の者に限ります。こうした者はその職業に必要な魔法技能に限られる為、攻撃系の技能として魔法を使う事が出来ません。

ただし先天的魔法適性としてその適性を持っていた場合、例えば治癒術師で光属性魔法適性をもとより持っていた場合は、努力次第で中級魔法まで使う事が出来ます。


スキル欄に魔法関連スキルがあるが魔法適性の無い者

魔法適性はあくまで女神様の慈悲です。魔法制御及び術の構築をあらかじめシステムが用意し、それを行使する事が出来ると言うの魔魔法適性の概要です。

要するに魔法使用許可の様なものでやろうと思えばケビンの様に魔法を行使する事が出来ます。

そうした許可の必要のない魔法を生活魔法と言い、その範疇を越えた複雑な技術体系のモノを魔術と呼びます。

生活魔法は一般魔法としてシステムに登録されますが魔術はシステム登録がされず別系統として存在します。これは天界が魔力制御の一形態として認めた結果であり、魔法神とは別に魔術神と言う神も存在します。

魔力系スキルはこうした魔法適性に関わらない魔力行使を行っていても発生する為魔法適性の無い魔力スキル持ちもそれなりに存在します。

但しそうした者の事は世間一般ではあまり理解されておらず残念スキルとして扱われています。(実際は各種スキルの制御にも魔力が使われており、魔力制御や魔力操作を持つ者の方が効率よくスキルを運用できます。)


魔物とスキルや魔法適性

魔物におけるスキルや魔法適性は人族のそれとはまったく異なります。魔物はシステムによる補正を一切受けません。鑑定によってわかるそれらの特性はあくまで観察結果であり、正しく鑑定結果です。

例えば風属性魔力適性を持つグラスウルフは風属性魔法を使う事の出来る才能を有していると言った検査結果が見られると言った事であり、魔力制御や魔法行使をシステムが補助すると言ったものではないと言う事です。

スキルも同様で、システムが補助するものではなく、自力で出来るものとしてのスキル表示になります。

つまりケビン君の未収得スキル(自力で出来る事)一覧がそのままスキルとして表示されている状態です。

つまり学習能力が異常に高い大福が賢者様の魔法をすべて理解し行使した場合、魔法適性欄に複数の魔法適性が表示される様になると言った感じです。

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