第34話 蟻の魔巣②

 前書き失礼します。

 昨日は大変申し訳ございませんでした。

 33話の予約日時を間違えていました。

 その為32話が投稿される前に33話が投稿されるというミスを犯してしまいました。

 この度はご迷惑お掛けして申し訳ございません。

 ――――――――――――――――――――


 そうして俺たちは順調に第2エリアの『蟻の魔巣』を進んで、遂にエリアボスの女王蟻クイーンアントに挑戦する。

 女王蟻クイーンアント戦で最も警戒しないといけないのは定期的に眷属を召喚するところだ。

 第1エリアのエリアボス、女王雀蜂クイーンホーネットは最初に取り巻きである眷属を相手にし、それを全て倒せば、その後に追加で召喚されることはなかった。

 ※最初に全て倒す前にエリアボスである女王雀蜂クイーンホーネットに攻撃していたらどんどん追加で召喚されます。蓮たちはそれを知りません。


 しかし、女王蟻クイーンアントは最初に5体の軍隊蟻アーミーアントを召喚している。

 HPが5割を下回ったタイミングで眷属を追加で10体召喚する。

 そして2割を下回ったタイミングで更に10体追加で召喚する。

 最終的には25体の軍隊蟻アーミーアントとエリアボス、女王蟻クイーンアントを相手にしないといけない。

 普通なら苦戦必至なのだが、そこはカーラのナイトメアなどの全体攻撃スキルの存在が大きい。

 昨日まではカーラのナイトメアしか全体攻撃スキルが無かったけど、今はエルナのスターフレイムショット、コンの鬼火とあれから二つも増えている。

 だから何とか対応できると思う。


 俺たちがボス部屋に入ると女王蟻クイーンアントとその周りに5体の軍隊蟻アーミーアントがいた。

 まず、取り巻きの5体の軍隊蟻アーミーアントを倒して、女王蟻クイーンアントとのバトルに集中できる状況にする。


「カーラ、ダークウェーブ。それからナイトメア!」


「エルナ、スターフレイムショット!」


「コン、影分身、鬼火!」


「ブルーは女王蟻クイーンアントに向かって鳴神!」


 取り巻きの5体の軍隊蟻アーミーアントを範囲攻撃と全体攻撃で一掃しに掛かる。

 しかし、さすがにエリアボスの取り巻き。

 第1エリアの時同様にかなり強化されている。

 あの3体の攻撃を受けて、まだHPが3割ほど残っていた。

 しかし、5体の内3体はエルナのロックオンからのフレイムランスで倒すことに成功する。

 残る2体はそれぞれ、カーラのダークボールとコンの狐火で倒した。


 ブルーはその間、単独でエリアボス、女王蟻クイーンアントと戦っていた。

 先に仕掛けたのは、ブルーで挨拶代わりにしてはかなり物騒な落雷をお見舞いした。

 ブルーの鳴神にも怯むことなく、一直線に向かってくる。

 ブルーはそれを正面から迎え撃つ構え。

 女王蟻クイーンアントが強靱な顎でブルーを噛み砕こうと攻撃する。

 それに対し、プロミネンスアタックで正々堂々と正面からぶつかる。

 完全に巨大な蟻が炎を纏ったスライムを捕食しようとしているように見える。

 これだけ見ると戦っているように見えないな…。

 ここはそれを利用するか。


「ブルー、そのままプロミネンスを撃て!」


 女王蟻クイーンアントに絶賛、噛み砕かれようとしているブルーだが、そこで口の中にプロミネンスを放つ。

 すると、女王蟻クイーンアントの口の中から煙が出てきた。

 それと一緒にブルーも吐き捨てられた。

 口の中に直接攻撃されるのはエリアボスといえど、嫌なのか。

 当然といえば当然かな。

 まあ、この隙を見逃すほど俺たちは甘くないよ。


「ブルー、ファイアボール、プチサンダー!」


 口から煙を吐く女王蟻クイーンアントに追撃をする。

 だが、そこはエリアボスとしての意地か、風魔法で相殺された。

 でも、いいのかな?ブルーだけに意識を割いちゃって。


「エルナ、シャインランス!」


「カーラ、プチダーク、それから近づいて霞連槍!」


「コン、狐火!」


 キュイィイイーーーーーー。


 完全に決まった。

 女王蟻クイーンアントの意識の外からの攻撃。

 まさかここまで早く5体の軍隊蟻アーミーアントが倒されるとは思ってなかったのだろう。

 エリアボス戦前に行った事前打ち合わせ通りに上手く決まった。

 ここまで上手く決まるとは思ってなかったけど。


 これで女王蟻クイーンアントはブルーとの1対1の筈が、1対4に変わった。

 まあ、取り巻きである眷属が召喚される度にブルーは女王蟻クイーンアントと1対1をしないといけない。

 何故、ブルー1体で戦うのか?

 ブルーは短時間なら単独でもエリアボスを相手にできる。

 それだけの力があるからだ。

 あとは軍隊蟻アーミーアントを放置しておくと、女王蟻クイーンアントと連携を取って厄介になる。

 だからこそ、分断して各個撃破を狙う。

 軍隊蟻アーミーアントはコン、エルナ、カーラの3体が、女王蟻クイーンアントはブルーが相手をする。

 普通なら逆だと思うかもしれないけど、軍隊蟻アーミーアントは時間を与えず、瞬殺するのが一番。

 その結論に至ったからこそ、この分け方なのだ。


 まあ、今の状況からすると一番厄介なのはカーラだろう。

 空を飛んで上から槍で一方的に攻撃してくる。

 しかもその一撃一撃が重い。

 反撃したくても体の構造上、自分の真上を飛んでいる敵に反撃ができない。

 魔法を使おうにも前方から絶えず、飛んでくる魔法を相殺するのに手一杯。

 こうして遂に女王蟻クイーンアントのHPが5割を切った。


 ここで軍隊蟻アーミーアントが10体、魔法陣から召喚される。

 もちろん、召喚された軍隊蟻アーミーアントはコン、エルナ、カーラが最初と同様の方法で仕留める。


「カーラ、ダークウェーブ、ナイトメア!」


「エルナ、スターフレイムショット!」


「コン、鬼火!」


 軍隊蟻アーミーアント10体が召喚されると同時にカーラのダークウェーブが飲み込む。

 これで全ての軍隊蟻アーミーアントにデバフや状態異常を付与した。

 それに加えて既に女王蟻クイーンアントもデバフや状態異常を付与されている。

 つまり、ナイトメアの攻撃対象は軍隊蟻アーミーアントだけではない。

 それはエルナとコンの攻撃も同様だ。

 ただ、エルナとコンの攻撃は最初にも女王蟻クイーンアントに届いていたが、カーラのナイトメアの対象にはなっていなかった。

 その為、ナイトメアが直撃した女王蟻クイーンアントは何が起きたのかわからないといった様子だった。


 この瞬間、ブルーは一切攻撃を仕掛けなかった。

 ここで無闇矢鱈に女王蟻クイーンアントのHPを減らせば、再び軍隊蟻アーミーアントが召喚される。

 しかし、コン、エルナ、カーラの全体攻撃スキルは全てクールタイムに突入している。

 それが明けるのを待ってから女王蟻クイーンアントのHPを2割以下まで持っていかないといけない。

 そこまでいったら女王蟻クイーンアントを倒すのはブルーの仕事。

 その時の為にスキルを温存しておかないといけない。


 この時、女王蟻クイーンアントの残りHPは3割ほど。

 ここは時間稼ぎに徹して、上手く帳尻を合わせるのが大事。

 その間に軍隊蟻アーミーアントを確実に倒して、数を減らしていた。

 そして軍隊蟻アーミーアント10体を倒しきったところで、再びブルーと3体が合流。

 ダークウェーブと全体攻撃スキルのクールタイムが明けるのを待ってから一斉攻撃を仕掛けて女王蟻クイーンアントの残りHPが2割を切った。

 ここで最後の眷属召喚が行われる。


 10体の軍隊蟻アーミーアントは召喚と同時にカーラのダークウェーブに飲み込まれてしまう。

 その後は再び、全体攻撃スキルで女王蟻クイーンアントも一緒に攻撃する。

 それでも女王蟻クイーンアントのHPは1割ほど残ったが、これを削り切るのはブルーの仕事。


 女王蟻クイーンアントを自身に近づけることなく、魔法による攻撃。

 プロミネンスやファイアボールといった火属性魔法を正面に放ち、意識をそこに割かせたところをプチサンダーと鳴神で仕留めに掛かる。

 しかし、少しだけ女王蟻クイーンアント のHPが残ったが、そこはプロミネンスアタックで上手くやって倒した。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る