64 無名のクズ詩人

おれはずっと

自分のことを

無名の

クズみたいな

詩人だと

そう思っていた

でもそれは

間違いだった


おれは

若者文化の

アイコンとして

知られるようになり

ポップカルチャーにも

影響を

もたらしている

文筆家として

知られるようになった


おれは無名の

クズ詩人では

無かった


無名の

クズみたいな

詩人は

潜在的には

星の数ほど

いるだろうが

おれはもう

そんな連中の

仲間では

無いんだ


おれは星の数ほどいる

無名の詩人から

頭一つ

抜きん出る

存在に

なった


おれはもう

無名の

クズ詩人では

無くなった

そんな時代は

過去のモノと

なった

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