55 生活保護
おれは喫茶店まで
働きに行けば
毎月生活保護を
受給するぐらいの
生活費は
保証されている
これが本当に
生活保護
なんかを
受給したら
欲しいものは
何にも
持てなく
なっていた
おれが持っている
イヤホンも
キーボードも
贅沢品だと言われて
取り上げられた
かもしれない
おまけに
曲りなりとも
喫茶店に
勤務の傍ら
詩を書いていると
言えば
多少は
カッコがつくが
生活保護を
受給しながら
詩を書いているでは
カッコがつかない
今みたいに
言いたいことも
言えなくなって
いただろう
曲りなりとも
労働の義務を
果たしているから
今みたいに
自由に
モノが
言えるんだ
生活保護
なんかを
アテにしないで
済んでいるから
多少の贅沢も
許される
加熱式タバコは
吸い放題だし
多少値が張る
イヤホンも
購入することが
出来た
食事だって
自分が好きなものを
好きなだけ
食べられる
これが生活保護
だったら
そんなことすら
許されなかった
おれが自由に
使えるおカネも
かなり制限
されただろう
同じぐらいの
金額の
おカネでも
生活保護と
自分で働いて
稼いだおカネとでは
使いみちが
かなり違っていた
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