第4話親父の口癖

ウチの親父は

昔から

口癖のように

こんなことを言う


「何をやるにしても

成功するのは

千人に一人

万人に一人の

世界だ」


ウチの親父は

今でこそ

おれに

「おまえも

ベストセラーを

出してみろ」と言って

おれのことを

応援してくれる


でも昔は

親父もお袋も

おれがモノ書きに

なることを

猛反対していて

応援するどころでは

なかった


でも

おれがいくら

反対されても

諦めずに

続けている

姿を見て

二人とも

根負けした


親父が言う通り

何をやるにしても

その中で

成功出来るのは

ごく僅かな

人たちなんだろう


でもおれは

千人に一人だろうが

万人に一人だろうが

その中の

一人に

入りたい


その気持ちは

歳を重ねても

日増しに

強くなっている

ばかりだ


親父とお袋

のみならず

今では

みんなが

おれに夢と希望を

託している


だからおれも

ますます

やる気に

なってくる


おれだけじゃなく

いつの日にか

必ずみんなにも

いい夢を

見させてやる





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