第13話 紫電一閃
桜の咲く時期です。
3人とも立派に卒業いたしました。
嬉しいことですねー。
みんなからもモテてるみたいですからもしかしたら3人とも別のパーティーに入るかもしれませんね。
「シオン!行こう!」
「はい?どこへですか?」
「ダンジョン!私達パーティー組むんだからさっさとシオンにおいつかなきゃ!」
「いえいえ、わたしもまだまだダンジョンは途中ですから」
「そうだよ、だからまだまだ私らが追いつく余地があるじゃない!」
「いまならまだね」
「よーし!がんばっぞ」
「「「おー」」」
そうしてやって来たのですが、人が多いですね。卒業式シーズンですからね。
ダンジョンはどこかで繋がってると言うか話を聞いたことがありますからどこから入っても一緒なのですが、あいにくここからしか入ったことがないのですよ。
やっと入れたと思ったらやはり中も混雑している。
「うわっ!多いね!」
「じゃあ前行ったところからは?10階層からいこうよ」
「そうですね!」
「そうしましょうか!」
私達は10階層から始めることにした。
15階層、オークナイト。
3人とも気合いが入っていて助ける暇もなく倒してしまいましたね。
20階層、ワーウルフ。
私も参戦します。
「くっ!」
「きゃあ!」
「させません!おりゃ」
と20階層はまだ少し早いみたいですね。
「とう!おりゃ」
私が倒して終了です。
「はやすぎて目が追いついてなかったですもん」
「じゃあ、果たすなら今のうちにだら」
10階層から20階層をひたすら周回する。
もう楽々とワーウルフには勝てるな!
ようやく外に出た俺たちは、やたらと多いギルドを後にする。
また、後日素材は換金するつもりです。
今日はレベル上げのつもりで挑んだのでこれでいいでしょう。
「いやぁ、レベル上がったね!」
「だね、危なかったらシオン助けてくれるし」
「いやそれ寄生だからね?私達で倒さないと」
「分かってるって!」
「そう!分かってても危ない時あるから!」
「ま、まぁほとんど私たちで倒してるからまだいいけどね?」
「うん!一緒に強くなって行くんだから!だからまだもうちょい待ってね」
「私はいつでもいいですよ、それより3人ともだいぶ強くなったんじゃないですか?」
「でしょ?あーしもそう思った!」
「まーね!まだまだ弱いけどこれからだし!」
「そうですね!これからまだまだ強くなりますから」
3人とも熱心です。私はできればもうここら辺でいい様な気もしますけどそうじゃないんでしょうね。
「あ!これくらいで満足しないからね!」
「え?」
「これくらいでいいとか思ったでしょ?」
「な、なぜそんなことを?」
なぜばれたのでしょうか?
「なんか優しそうなめで見てるなぁって思ったんだ」
「あーしらもランカーになれる様に頑張るよ!」
「でも、危ないですよ?」
「ちゃんと自分の限界きにしてやるって!」
「ならいいですが」
「それよりまた明日ね」
「はい!みなさんまた明日」
「じゃーねー!」
3人とも疲れたのでしょう。今日は帰ってゆっくりして下さい。
では私もそろそろ60階層あたりまで行ってみますかね!
私は戻ってダンジョンの50階層から始める、結局は60階層まで神速を使いながら行くことになってしまいました。
流石に強いですね。
普通では歯が立ちませんからレベルが上がるまで神速に頼るしかありませんね。
次の日は休みにしたのですがなぜか私の家に来た3人。
「シオン1人で潜ってるでしょ?」
「え?なぜそれを?」
「ランカーは順位が見れるから分かりますよ?」
「あーし達に内緒で潜ってるなんて!」
「いや。これには訳があってですね」
「…今、何階層なのよ?」
「あ、ええと」
「分かるからね?誤魔化しても!」
「はい、昨日は60階層まで行きました」
「ろ、60階層?日本じゃ新記録じゃ無い?」
「え?そうなんですか?」
「これはやばいわね?」
「そうですよ!ランカーTVとか取材が来ちゃいますよ?」
ランカーTVですか?私ですら知ってますけど。
「本当にやってくれたわね」
「あーし達に内緒だなんて!」
「いやいや、3人を守りたくてですね」
「そういうのはみんなで勝ち取っていくの!」
「は、はい」
女子高生に怒られるなんて思ってもみませんでしたよ。
「絶対バレてるわよね?」
「はい、絶対にバレてますね」
「はぁ、ランカーなんかになるから」
「単独突破なんかしてたら引っ張りだこじゃん」
「あーし達のパーティーを容認させれば良くね?」
「名前つけましょうよ!」
「「「賛成!」」」
「はい!」
「あーし達はいいとしてシオンの神速って言葉にしない?」
「ええ?私ですか?」
「そうね!じゃあ…紫電一閃でいいんじゃ無い?神速っぽいし!シオンの紫も入ってる」
「いいね!かっこいいじゃん!」
「紫電一閃…いいですね!」
「「「決まった」」」
「え?もう決まりですか?皆さんの名前の頭文字とかは」
「カッコ悪いよ」
「うん、それはない」
「ないですね」
こうして紫電一閃と言うチーム名になった。
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