あかご


まるで

羊水のような

あたたかい

ぬるま湯の中に浮かんでいる


目醒めのときは近いのだ

生誕のときは近いのだ


私は、もうすぐ

冷たいおんもに

身一つで


予感がするから

このあたたかくて

優しい海にもう少しだけ

守られていたい

できるだけ長く

ひたっていたい


薄ぼんやりとした

意識の中で


どうか、

この夢が醒めるまでは、と

微睡まどろみの中の

幼い祈り


私はまだ

ひとみの開かぬ

赤子でいたいのだ



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