第2話 病院

ホールのケーキ食べるところだったんだからぁ。。

少し怒って居たよう様に思う。

早口で喋る私の耳には看護師の

「先生!クランケが!クランケが、目覚めました~!」

という叫び声がこだまする。

どうやら、オペ室で目覚めてしまったらしい。

はて?

術前説明では、

「ラパロで2ヵ所お腹に穴を開けるけど、2時間で終わりますね。簡単な手術です。」

と、担当医の見た目はダンディな医師が舌足らずな気持ち悪い話し方で、ペンを走らせながらパソコンの画面越しに言った。

病室に運ばれる途中、窓の外が暗かったので不思議だった。何故ならばオペは午前8時からだったのだ。

「思いの外、癒着が酷くてねぇ、太い血管切っちゃって、あ、でもね、クリップ、チタンだよ、チタン、飛行機も乗れるからね~、1ヵ所止めてあるから。」

結局オペは、午前8時から午後8時まで12時間もかかった。しかも、2ヵ所の穴が、5ヵ所になっていた。

夜勤の新人看護師と2年生の看護師に夜中相手される中、私は酷い頭痛と吐き気に襲われ一晩中吐いて居たら、翌朝、また、オペ室へ。

どうやら、オペ室で目覚めてしまったからか?骨髄の穴を塞ぐのを忘れたらしく、髄液が漏れっぱなしだったらしい。


医療ミスじゃね?


翌日、某有名ドラマのほにゃららの巨塔みたいに、医院長先生が医師を引き連れて病室に来た。

「腹腔鏡のオペは簡単な手術ですからね、2日で退院出来るからね、すぐに仕事に行けますよ。」

と、私のお腹をポンポン押しながら、その他の医師達に説明する。

痛い。

私はそれから数日入院した。

退院後も、1ヵ所は痛みが酷くて寝込んで居た。

そりゃあ痛むよね、切って、剥がして、焼いて、水かけて、切って、剥がして、焼いて、水かけて。。と、12時間もやられていたら。

私の担当医は、抜糸に通院した時には、もう、飛ばされて?居なかった。


やっぱり。。医療ミスじゃね?

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