第26話 手作りアイスの話

「なぁ」


「うむ」


「うむ、じゃねーよ。どうしたらこうなる」


「何のこと?」


「アイス、全然冷えてないんだが」


「てんぽがどうにかしといてよ」


「こっちはお前が「自由研究のアイス作るの手伝って~」とか言うから手伝ってやってるんだが」


「私、十分働いたよ」


「レシピ用意したのも力仕事したのも全部俺ですけどね。そんで、俺はお前に氷と塩用意するように言いましたよね」


「うん。ちゃんとてんぽの言うとおり塩使ったよ?塩つぼから出したもん」


「どれ......似た様なつぼだな」


「ラベル貼ってあるよ」


「あ、これか......小さっ。こんなんだから間違えるんだよ」


「間違えてないってば!」


「絶対?」


「ぜったい間違えてない!」


「じゃあ、つぼの中身を間違えたとか」


「そんなわけないって。砂糖つぼの中身、なめたけどあまいよ」


「マジで?」


「ほら!」


「なにドヤってんだよ、どのみちお前が間違えたことにちげぇねえだろ。塩つぼは......甘......甘いな?」


「......てへぺろ☆」


「てへぺろ......じゃねーよ!俺の苦労を返せ!」

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