第18話 観覧車の上で

文化祭での演奏が成功した後、雅史と神子は少しの休息を得ることができた。彼らの音楽がさらに多くの心に響いていく中で、二人はその成果を静かに喜び合った。そして、神子はある提案をする。


「雅史さん、今日は仕事もないし、久しぶりにどこかへ出かけない?」


提案を受け、雅史は二人で地元の遊園地へ行くことに決めた。遊園地には、二人が子供の頃から憧れていた大きな観覧車があり、それを一緒に体験するのを楽しみにしていた。


遊園地に着いた二人は、まずは観覧車へ直行。秋の清々しい空の下、観覧車はゆっくりと回り始めた。高く上がるにつれて、二人の心もウキウキとしてきた。


観覧車が最高点に達した時、雅史は神子に向かって言った。「神子さん、最近忙しくてなかなか言えなかったけど、いつも支えてくれてありがとう。神子さんと一緒に音楽ができること、本当に幸せだよ。」


神子は少し驚いた後、優しく微笑んだ。「雅史さん、私も同じように思っているわ。一緒にいろんなことを乗り越えてきたね。これからも一緒に素敵な音楽を届けていこう。」


二人は手を握り合い、遠くに広がる景色を眺めながら、これまでの道のりを振り返った。そして、音楽という共通の夢を追い続けることで結ばれた絆の深さを再認識した。


観覧車から降りた後、二人は遊園地内を散策し、様々なアトラクションを楽しんだ。日常から少し離れて過ごす時間は、彼らにとって新たな活力を与えてくれた。


夕暮れ時、遊園地を後にする頃には、二人の心は完全にリフレッシュされていた。神子がふと言った。「今日は本当に楽しい一日だった。雅史さんと一緒なら、どんな日も特別に感じるわ。」


「うん、神子さんと過ごす時間はいつも充実しているね。これからも、一緒に楽しい思い出をたくさん作っていこう。」

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