あはれ
今年も闇夜に消えました
茎に
ときの爛漫は春を急かして
綿に戯けて消え去りました
黄色い背中は小さいでしょう
子等の吹いたそよ風は
今は見る影もないでしょう
根雪も溶けぬこの有様に
あたり一面白々しくと
あゝ 怠けた天に昇るのでしょう
うろん ふろん うろん
たぽ
うろん ふろん のろん
ぽく
我ら世俗に調和しまして
四肢の居場所も五万とあります
しだれた兼備を振りまきまして
心の置き場はどこへやら……
真っ暗闇では怖いでしょう
怖いがゆえに歩くのでしょう
指でつけたその足跡は
さぞさぞ大層に小さいでしょう
蝋燭も溶け消えぬこの
あたり一面黒々しくと
あゝ 穢れを蓄え果てるのでしょう
ぐろ──ん
ぬろ──ん
ぐろ──ん べち
ぐろ──ん
ぬろ──ん
どろ──ん べちや
みんなみんな消えるのでしょう
ご褒美もって彷徨うのでしょう
あたり一面赤赤しくと
ご褒美ひしゃげて失せるのでしょう……
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