(二)-17

 それを見て、私はイヤな予感がした。こういうことはネットでも時々話題になる。もしかすると私たちもその対象になるかもしれないねと、会のみんなで話したこともあった。とはいえ、実際にはそういうことは今まで一度もなかった。しかし、ついにその機会が訪れてしまったようだった。

 私はどうするかと考えた。すぐに立ち去る? それともすぐに止めさせる? でもなんて言えばいい?

 そうしてその若い男から意識が目を離した隙に、ポン太ビン太YUUは綾音ちゃんに近づき、自身と綾音ちゃんがフレームインするようにカメラの画角を調整しながら「では、この女性に聞いてみたいと思います」と言い始めた。


(続く)

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