神夜の秘密の仕事
第十話神夜の秘密の仕事
俺と翔夜と雫さんは神夜の秘密にしていたバイトが気になりバレないようについて行った。
神夜の場面に変わる
僕は仕事の時はターゲットたちに舐められないように一応通常とキャラを変えている……つもりだ。
やっとターゲットを見つけたのに相方の鸞(らん)が来ないな
あいつもう二十分も遅刻してるじゃん
相方の鏖宮鸞(おうみやらん)は2か月前に新しく入ってきた新人……なんだけど、他人のことをゴミって言うからさすがにそれは……って思うんだよね。
ちょっと電話してみるか……
プルルルル
「おい、鸞遅刻だぞ!! このままだと逃げられるぞ」
「えーゴミに逃げられるのはいやだ!! 待っててくださいよ先輩すぐ行きますから」
「そもそも鸞今どこにいるんだ?」
「家だけど」
家!? ここから鸞の家まで三十分はかかるぞ!!
二分後
「先輩ぃぃぃまだゴミは逃げてないですか?」
「……えっまだ二分しか経ってないが早すぎないか?」
「早いって先輩が遅すぎるだけじゃないですか……先輩ゲームで言うところの攻撃力に極振りしたから速さがとてつもなく遅いみたいな感じですからね……代わりに私は極振りはせずに、速さと攻撃力を上げてますから先輩より速くて当然ですよ」
「ゲームで例えられてもな……あんまりわからないんだよね」
「そんなことはいいから速くゴミを掃除しましょうよ先輩!!!」
そう言って鸞はターゲットである獅子羅斌(ししらさかる)のところにダッシュして脚を切断した。
「ぎゃぁぁぁぁぁ」
「あはっはははは本当ゴミの苦しむ顔を見てると興奮するぅぅぅもっともっと見せてよ!! ねえ見せてよねえねえねえねえねえねえねえ……」
鸞はそう言いながら斌の両足の指を切断、次に足首、膝と徐々に切断していった。しかも致命傷にならないように……
僕はその光景を見るに堪えなくなって
「おい鸞もうやめろ!! たとえこいつがゴミだとしても一思いに殺してやれ!! それが優しさだろ」
「なに甘いこと言ってんの先輩ゴミは早く掃除しないと……母さんたちみたいに殺される人が増えるでしょ……まあそんなことより私はただ苦しみに歪んだ顔が見たいんだけどね!! 母さんが苦しみながら殺されてるところみたらすっっっごく興奮したの!! またあの興奮を味わいたくて……だから私はこの仕事……人間掃除屋で有名なここ"ゴミ掃除屋死神"を選んだの!! 好きにゴミを掃除できるからね!! あはははははっ」
もうだめだこいつ……もう僕が斌を殺す。
そして三十秒後
グチャ……バキッ
「本当先輩は優しいですね……本当つまんない……おっ!! 私に指名の依頼だ!! じゃっ行ってきまーす」
そう言って鸞は二秒ほどで見えなくなった。
「はあ、こんな光景天夜兄に見られたらなんで言われるか……あぁぁぁこの匂いは天夜兄の……まさか今僕の近くに!!」
そして天夜たちの場面に変わる
なんか神夜キョロキョロしてないか?
「ねえねえお兄ちゃん何が見えるの?」
うーんどうしようか、この光景を翔夜に見せるべきか……見せないべきか
「ねえ雫さんはこの光景を翔夜に見せるべきだと思いますか?」
「見せない方がいいだろうけど……いつかは絶対見るんだから今のうちに見せておいた方がいいと思うよ」
「だってさ翔夜見せてあげるね」
「やったぁありがとうお兄ちゃん…………なんか気分が悪くなってきたよ」
翔夜が少し吐きそうになっていると向こうから神夜が来ていた。
「あっ天夜兄だ!! やっぱりいると思ったよ!! だってにお……なんでもない
……見てたんでしょ……あっ天夜兄たちも僕と一緒に働いてよ、お願い」
「俺は別に一緒に働くのはいいけど雫さんは?」
「私は天夜くんと一緒ならどこでも一緒だからね」
「翔夜も一緒がいい!! 気分は悪くなるかもだけど一緒がいい!!」
「一緒にいるに決まってるだろ翔夜、神夜……その、雫さん」
俺がそう言うと神夜が
「僕が社長に言っておくね。社長も『依頼の数が多すぎて人手が足りねえよ!! 誰でもいいから入ってくれよお願いだから!!』って言ってたから多分すぐ入れると思うよ」
そして俺たちは神夜が働いている"ゴミ掃除屋死神"の社長と入社面接をした。
結果は受かっていた。
二か月後
そして出社してみて驚いた……人数の少なさに。
これは人手が足りねえと言いたくなる。
そして俺の相方は雫さんだった……やった!!
翔夜はというと今は……掃除屋として活躍している。
どれほどかと言うと"小さな死神(リーテングリムリーパー)"という二つ名がつくほどだ……翔夜に殺しの才能があるなんて本当に思わなかったな。
次回安心安全な職場お楽しみに!!
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